|
推薦入試と合わせると
5割を超える入学者数
AO入試を廃止する大学も出はじめている。2008年度には鳥取大工学部の一部学科が、2009年度には秋田県立大システム科学技術学部の一部学科や、一橋大商学部、筑波大国際総合学類が廃止。2010年度には入学者の「成績不良」を主な理由に廃止した九州大法学部が話題になった。そして2011年度からは北海道大教育・経済・薬・農の各学部や同志社大文・心理の両学部などが廃止を表明している。
その一方で、AO入試や推薦入試などによる早期合格者を対象に、入学手続きから入学までの期間に課題を与えるなどして、基礎学力の補完や学ぶ意欲の維持に向けた「入学前教育」を実践する大学も増える傾向にある。
平成20年度の入試方法別入学者数は一般入試33万3,416人、推薦入試21万1,045人、AO入試4万7,781人(文部科学省大学入試室調べ)。(グラフ-1)に見るとおり、年々シェアを狭める一般入試での入学者に対して、AO入試のそれは拡大傾向にあり、私立大学における割合は10%に近い(グラフ-2)。同じく「原則として学力検査を免除」した選抜方法で、年越しを待たずに多くの合格者が決定する推薦入試と合わせると、入学者数はすでに一般入試を超えている。
「平成23年度大学入学者選抜実施要項」に加わったAO入試にまつわる事項が、1年以上前の予告を必要とするほど大きな変更だったにもかかわらず、その実、現状追認的でいまひとつ歯切れが悪いのは、既存のAO入試が、一部の大学にとって欠かせない入試方法となっているからかもしれない。
5割を超える大学進学率、そして少子化や競合校の増加で入学者層が広がり、その教育力が問われる大学……後編ではAO入試合格者を対象とした入学前教育にスポットあてる。
|
|
グラフ-1/入試方法別入学者数の推移

グラフ-2/入試方法別入学者数の割合

|