EYE's Journal

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33-4

シリーズ33 2017~2018年度 新・高校3年生対象
Part.4
全国主要25国公立大学 受験対策ガイド
【中国・四国・九州】
岡山大学広島大学徳島大学
九州大学長崎大学熊本大学

解説:駿台予備学校
※組織名称、施策、役職名などは原稿作成時のものです
公開:
 更新:

2018年度入試をめざす新・高校3年生のみなさんが、大学入試に向けて本格的な対策をスタートさせる時期になりました。そこで、主要国公立大学25大学について、センター試験の目標ラインや個別試験の特徴や対策など今後の学習の指針となるポイントについてまとめましたので、受験勉強のスタートダッシュに役立てください。なお、2016年度入試までの出題内容と2017年度の募集要項に基づいて作成していますので、必ず2017年度入試問題や2018年度入試の選抜要項・募集要項などで最新の情報を手に入れてください(全4回)。
※下記はすでに終了した入試の情報です。

岡山大学
【国立大学・岡山県岡山市】
学部:
文/教育/法/経済/理/医/歯/薬/工/環境理工/農
●下記はすでに終了した入試の情報です。

岡山大は、センター試験と個別試験の配点比率は医学部医学科〈前期〉が個別試験重視、理学部〈前期〉、工学部〈前期〉、環境理工学部環境デザイン工学科〈前期〉、環境物質工学科〈前期〉が均等配点ですが、その他の募集区分はいずれもセンター試験重視です。

前期日程の合格者平均点から見たセンター試験の目標得点率は概ね、難関の医学部医学科が90%、薬学部が85%、歯学部が81%、その他は70%~78%程度です。

個別試験の出題レベルは、化学が標準からやや難ですが、その他の教科・科目はいずれも標準です。したがって、高校の授業を大切にしてしっかりと基礎を固めることが合格への第一歩だと言えます。

一方で、後期日程は上位大学からの併願先として狙われており、激戦となっていることから、センター試験の目標得点率も多くの募集区分で80%以上と前期日程より高い得点率が要求されます。個別試験は教科試験の実施はなく、小論文や面接などが課されることからその対策も必要です。

広島大学
【国立大学・広島県東広島市】
学部:
総合科学/文/教育/法/経済/理/医/歯/薬/工/生物生産
●下記はすでに終了した入試の情報です。

広島大は、前期日程のセンター試験と個別試験の配点比率は、医学部医学科が1:2と最も個別試験重視です。

総合科学部、理学部、工学部、歯学部歯学科、薬学部、生物生産学部も個別試験重視ですが、その他の学部・学科はセンター試験重視です。特に文系学部は、センター試験の得点が合否の分かれ目になることからセンター試験対策が非常に重要です。限られた時間の中で早く、正確に解答できるようセンター試験の過去問などを活用し練習することが大切です。

前期日程の個別試験では、どの教科・科目も教科書に沿った標準的な問題が出題されます。高校の授業内容をきちんと理解できるように、普段の学習を大切にしてください。

ただし、医学部医学科は個別試験においてもかなりの高得点が求められることから、ハイレベルな学力養成が不可欠です。また、後期日程はほとんどの募集区分でセンター試験重視のため、基礎学力の完成を目指してください。

徳島大学
【国立大学・徳島県徳島市】
学部:
総合科学/医/歯/薬/理工/生物資源産業
●下記はすでに終了した入試の情報です。

徳島大は、総合科学部、理工学部、医学部、歯学部、薬学部、生物資源産業学部からなる総合大学です。

入試配点は、医学部保健学科看護学専攻〈後期〉と生物資源産業学部〈前期〉を除けば、センター試験重視の配点で、合格にはセンター試験での高得点が要求されます。

センター試験では、前期日程の総合科学部は概ね70%前後、理工学部(昼間コース)で60%前後の得点が必要となりました。医学部医学科は89%、薬学部や歯学部歯学科は80%前後の高得点が必要です。

また、後期日程の総合科学部は概ね65%前後、理工学部(昼間コース)は70%前後、薬学部と歯学部歯学科は80%を超える得点が必要となりました。

個別試験の出題では、英語で新たに自由英作文が出題されるなど傾向に変化が見られました。数学は理工学部、医学部保健学科では標準レベルの難易度の出題となっていますが、医学部医学科、歯学部、薬学部では難易度の高い出題が見られ、証明問題が毎年出題されています。

九州大学
【国立大学・福岡県福岡市】
学部:
文/教育/法/経済/理/医/歯/薬/工/芸術工/農/共創(2018年4月より)
●下記はすでに終了した入試の情報です。

九大は、難関大で一般選抜の後期日程の廃止が相次いでいる中で、教育学部、医学部、歯学部(2018年度入試から後期日程廃止)、芸術工学部を除く学部で後期日程を実施しており、いずれも上位大学からの併願や学内併願によって、例年激戦となっています。

入試問題は、標準レベルの問題が中心で、難問や奇問が出題されることはほとんどありません。しっかりと高校の授業を中心に基礎力、応用力、答案作成力が身に付いているか否かが反映されやすい出題内容だといえます。

また、前期日程では、科目負担が重い入試を実施していることも特徴です。文学部〈前期〉では、国語、地歴、数学、外国語の4教科が課されます。医学部医学科〈前期〉は、センター試験と個別試験を合わせて理科が3科目必要な全国で唯一の医学部医学科となっています。

一方で、後期日程の文系学部では教科試験はなく、小論文が課されることからこの対策も必要です。

長崎大学
【国立大学・長崎県長崎市】
学部:
多文化社会/教育/経済/医/歯/薬/工/環境科学/水産
●下記はすでに終了した入試の情報です。

長崎大は、設立の経緯からみても医学部医学科を中心に理系色の強い大学です。志望者は地元の長崎県を中心とした受験生が多いですが、医学部医学科のみは九州各県をはじめ西日本各地から受験生が集まるため、難易度は他学部を遥かに上回る高いものとなっています。

入試配点は、多文化社会学部、医学部医学科、薬学部薬科学科〈前期〉、水産学部〈前期〉を除いて、センター試験重視となっています。学部によっては、ほぼセンター試験で合否が決まってしまうため、まずはセンター試験対策が重要です。

前期合格者の平均得点率はほとんどの学部・学科が65%~70%ですが、医学部医学科は86%、歯学部は80%、薬学部は82%前後が必要です。

また、前期の個別試験は、多くの学部が1~2教科ですが、工学部と薬学部は英数理1、医学部医学科は英数理2と3教科が必須で負担が重くなっています。特に、医学部医学科は難易度がやや高い問題も出題されるため、万全の対策が必要です。

熊本大学
【国立大学・熊本県熊本市】
学部:
文/教育/法/理/医/薬/工
●下記はすでに終了した入試の情報です。

熊本大は、前期日程のセンター試験と個別試験の配点比率が、医学部医学科が1:2と最も個別試験重視で、文学部、理学部、薬学部も個別試験重視ですが、その他の募集区分では均等配点かセンター試験重視です。

後期日程はすべての募集区分でセンター試験重視の配点で、理学部を除き教科試験はなく、小論文または面接があります。

前期日程におけるセンター試験の目標得点率は概ね、医学部医学科が86%、薬学部薬学科が81%、その他の学部・学科では70~75%程度です。

前期日程の個別試験は、国公立大として標準レベルの出題ですから、高校の授業に沿ってしっかりと学習していれば特別な対策は必要ありません。

ただし、国語の現代文が現古融合文や難解な現代詩などの出題があることから古文・漢文でしっかりと得点できることが大事です。数学、理科も基本から標準レベルの問題が中心ですが、医学部医学科志望者はやや難しい出題もあることから、高度な応用力を身につけてください。

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