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竹の粉とでんぷんを混ぜることで
耐熱性の向上が可能に
国眼先生がいま取り組んでいるのは、ポリ乳酸に竹の粉とでんぷんを混ぜて生分解性プラスチックをつくることだ。
すでに2006年夏には、耐熱性を従来よりも30度引き上げて150度にすることに成功。電子レンジでの使用に耐える180度まで、もう少しのところまできた。今後は、混ぜる割合や製造方法を検討して、耐熱性を引き上げていく計画だ。この研究成果は新聞でも報道されるなど注目を集めている。
強度については、触覚的には強くなったように感じられるものの、機械で試験すると従来と変わりないか、場合によっては少し弱いという結果が出ている。そこで、強度を高めるためにグラフト重合の研究を進めている。
「いまは、複合材料化といっても、ポリ乳酸の分子の横に竹の粉やでんぷんの分子が混ざっているだけの状態です。だから強度が弱い。そこで、もう1つ先の段階としてグラフト重合を考えています。
グラフト重合というのは、異なる分子をくっつけることです。つまり、ポリ乳酸の分子と竹の粉の分子、でんぷんの分子がつながった状態にするのです。そうすれば強度も増して、石油由来のトレーに負けない製品ができます」
複合材料化や性能評価の研究は
農学部とも連携
性能評価プロセスでは、分子レベルの構造、生分解性、熱的な性質(メルティングポイント、ガラス転移点、結晶化温度など)、強度、接触感などを評価している。たとえば接触感では、竹の粉の大きさによって、触った感じがかなり違ってくるのだという。なお、この性能評価と前記の複合材料化については、同大学農学部の研究室と共同で研究を進めている。
こうしたプロセスのうち、インドネシアでは発酵から合成まで、つまりポリ乳酸をつくるところまでを当面の目標にしているそうだ。もちろん、オンサイトで。そして、軌道に乗ればベンチャービジネスを立ち上げる構想もある。畑からできたプラスチックのトレーで弁当を食べる日がくるのも、それほど遠いことではないかもしれない。
《研究室はオモシロイ 第4回
東京農工大学大学院 工学教育府応用化学専攻 国眼孝雄研究室 完》
■東京農工大学
http://www.tuat.ac.jp/index.shtml
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