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温暖化が海洋の無酸素状態を招き
多くの生物が死滅の危機に
「海洋大循環があれば、海底は常に酸素を含んだ新鮮な海水が満ちています。ところが、気温が上昇して北極や南極の氷が溶け、新たには凍らなくなると海水が沈まず、海底に新鮮な海水がこなくなります。
海底は、マリンスノーといわれるように、上のほうから浮遊性生物や遊泳生物の死骸が雪のように降ってきています。それらを分解するために酸素が消費されるのですが、新しい酸素を含んだ海水がこなくなると、酸素が減る貧酸素の状態になり、やがて無酸素の状態になります。
そして、その状態が続くと、嫌気性の細菌が増えてきます。嫌気性の細菌は海中にある硫酸塩をエネルギー源にして硫化水素をつくります。硫化水素は酸素呼吸をしている生物にとって有毒ですから、多くの生物は死んでしまいます。これが海洋無酸素事変です」
前述した浮遊性有孔虫などの絶滅が、ほぼ海洋無酸素事変のときに起きていることは世界レベルで詳細に分析されている。また、平野先生が作成した日本産白亜紀アンモナイトの種のデータベース(約800種。世界全体では1万種以上といわれている)からも、数回の海洋無酸素事変のときにアンモナイトの種の数が大きく減って絶滅が起きていることが明らかになっている。
■早稲田大学
http://www.waseda.jp/top/index-j.html
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