単語の穴埋め問題を使って
予知実験を考案
石川先生のPSI実験の対象は、ESPとPKだ。このうちESPは、予知についてのオリジナルな実験を考案した。被験者がコンピュータ画面に提示される単語の穴埋め問題に答え、答えたあとに表示される単語の予知につながるか実験するものだ。この実験は、プライミングと呼ばれる現象を応用している。
「プライミングは、きっかけづけるという意味で、認知心理学ではよく知られている現象です。プライミング現象は、とくに単語の穴埋め問題でよく発生します。問題を提示する前に特定の単語を刺激として与えると、それが認知されないサブリミナル的な刺激であっても被験者は影響を受け、その単語に該当する答えが優先的に想起されるようになります。私は、このプライミングの刺激を事後に出すことで予知実験に仕立てたのです」
この予知実験にはモデルになった研究がある。アメリカのコーネル大学のダリル・ベムという著名な社会心理学者が行った超心理学実験だ。
その実験では、被験者に怖い絵を2つ並べて見せて、どちらが好ましいかを答えさせる。直後に、コンピュータでランダムにどちらかの絵をサブリミナル提示する。そうすると、答えたあとに提示された絵を選ぶことが多いという。
事前に怖い絵を何回も提示されると、馴れて怖さが低減することは、通常の心理学で馴化(じゅんか)現象として明らかになっている。時間軸を逆にしても同じような結果が得られるわけで、将来にサブリミナル提示される絵の予知につながる現象ではないかと考えられているのだ。
《つづく》
(次回は、引き続きESP実験について、「同様の実験を言語で行うとどうなるか」です)
■明治大学
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