ドリコムアイ.net…高校生の進路と教育を考えるWebマガジン
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第13回 vol.1

2009-03-23UP

ドッグトレーナー学科【2年制】
(前編)


国際動物専門学校
(東京都世田谷区)

第18回 音楽総合アカデミー学科
vol.1 前編

vol.2 後編

第17回 スポーツ栄養コース(栄養士科)
vol.1 前編

vol.2 後編

第16回 特殊造型専攻(メイク学科)
vol.1 前編

vol.2 後編

第15回 国際ホテル学科
vol.1 前編

vol.2 後編

第14回 環境・バイオ科
vol.1 前編

vol.2 後編

第13回 ドッグトレーナー学科
vol.1 前編

vol.2 後編

第12回 鉄道交通ビジネスコース
vol.1 前編
vol.2 後編

第11回 製菓・カフェ経営科
vol.1 前編
vol.2 後編

第10回 薬業科
vol.1 前編
vol.2 後編

第9回 1級自動車エンジニア科
vol.1 前編
vol.2 後編


『キーワードで探る専門学校のカリキュラム』(全20回)
雑誌「ドリコムアイ」に掲載された記事をPDFファイルでご覧いただけます。

 全国から入学者を集める東京の専門学校にスポットをあて、教職員インタビューを通じてそのカキュラムに迫ります。

 家族の一員としてペットと暮らす人が増え、ともなって、動物の看護や美容、飼育などの技能を養う動物系の専門学校が目につくようになりました。近年、その学科構成は多様化の傾向にあります。今回取り上げるのはドッグトレーナー学科。授業や卒業後の進路について、国際動物専門学校の今西孝一教務部長に聞きました。

――たとえば警察犬や盲導犬の訓練士を養成する学科なのでしょうか。

 犬と人の関係を結ぶ、しつけや訓練の技能を身につけるという意味においては警察犬や盲導犬にも通じますが、警察犬や盲導犬といった特殊な任務を負った犬には、通常とは異なる訓練が必要になります。その技能の習得には、犬と寝食をともにする実地体験が不可欠で、通学制の専門学校で身につくレベルの技能ではありません。

 たとえば警察犬訓練士の場合は、警察犬協会の指定を受けた訓練所に住み込んで実績を積むのが一般的で、その期間は最低でも3年。複数の訓練犬を育てた実績も求められます。

 本校のような専門学校に開設するドックトレーナー学科は、主に家庭で飼われている犬のしつけや訓練を担うトレーナーの育成が目的です。もちろん、警察犬などの訓練はその延長線上にありますから、本校で学んだ後で、訓練所に入所して警察犬訓練士をめざす卒業生もいます。

 こういった訓練所では、通常、警察犬だけでなく、一般家庭からあずかった犬の訓練も請け負っているので、ドックドレーナー学科で身につけた技能や知識は、入所を希望する際のアピールポイントになるのではないでしょうか。


▲今西孝一教務部長

――家庭犬を訓練するドッグトレーナーに対する需要は増えているのですか。

 増えています。ペットブームといわれるように、犬を飼う人が増えてきていますからね。それも、かつてのように番犬としてではなく、家族の一員として室内で飼われるようになりました。

 けれど、いくら家族といっても、人間ではないのでお互いの気持ちを通わせ合うには相応のトレーニングが必要です。そんなトレーニングを専門に請け負う、しつけ教室を運営する企業や、ペットショップ、動物病院などが増えています。

――主な授業プログラムを教えてください。

 トレーニング実習としては「オビディエンス」や「マナートレーニング」があります。オビディエンスとは、お座りや伏せ、あるいは人の横に寄り添うように歩くなど、飼い主のいいつけに従うようにする、いわば服従訓練です。

 対して、マナートレーニングは、たとえば咬まないとか、むやみに吠えないといった、人間社会で人と共存していくためのマナーやルールを教える技能を身につける実習です。

 また、「飼育管理実習」は犬の世話を体験する実習。「マッサージ学」は犬のこころを癒すリラクゼーションマッサージや、肉体疲労を緩和するケアマッサージの技法や理論を身につける授業です。

 ディスクドッグやフライボールといった遊びを通して、犬のストレス解消を図り、犬との信頼関係の結び方を学ぶ「ドッグスポーツ学」という授業もあります。

 それに、これは希望者が対象ですが、海外研修の機会も設けています。ドッグショーなどの時期にあわせてアメリカやイギリスにわたり、ペット先進国のブリーダーや愛犬家と交流したり、動物病院やペットショップでの見学や研修が体験できます。

 講義タイプの授業としては、「繁殖学」「解剖生理・免疫血液学」「公衆衛生学」「しつけ学」「イヌ学」などをラインナップしています。いずれも犬をはじめとした動物の生態や行動特性、健康管理などにも精通した専門家になるために欠かせない知識です。


――イヌ学とは?

 それこそ犬についてのあらゆる知識が詰め込まれた授業です。生態や習性、繁殖、犬種、それに歴史も……。犬と深い信頼関係を結ぶには、こういった知識が不可欠です。習性などがわかっていれば、いま犬がどのような気分なのか、何を求めているのかわかるようになり、言葉は通じなくてもコミュニケーションができるようになります。

――学びをサポートしてくれる犬は、学内にいるのですか。

 トイ・プードル、ヨークシャー・テリア、シーズー、ボクサー、ラブラドール・レトリーバー、シェパードといった複数の犬のほかに、うさぎやモルモット、プレーリードッグ、それにトカゲやカメレオンなど、たくさんの動物たちが学内で暮らしています。

 また、ドッグトレーナー学科では、毎年、新入生4人に1頭の子犬を割り当て、犬舎の掃除や食事、さらにはしつけや健康管理まで、あらゆる世話をする「担当犬制度」を取り入れています。もちろん、相手は生き物ですから休みはありません。日曜も祝日も、夏休みも冬休みも、学生たちは交代で登校して来ます。

《つづく》

取材:田中俊亘(教育ジャーナリスト)


■国際動物専門学校
http://www.iac.ac.jp/tokyo/index.html