ドリコムアイ.net…高校生の進路と教育を考えるWebマガジン
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第15回 vol.2

2009-09-14UP

国際ホテル学科
(後編)


専門学校日本ホテルスクール
(東京都中野区)

第18回 音楽総合アカデミー学科
vol.1 前編

vol.2 後編

第17回 スポーツ栄養コース(栄養士科)
vol.1 前編

vol.2 後編

第16回 特殊造型専攻(メイク学科)
vol.1 前編

vol.2 後編

第15回 国際ホテル学科
vol.1 前編

vol.2 後編

第14回 環境・バイオ科
vol.1 前編

vol.2 後編

第13回 ドッグトレーナー学科
vol.1 前編

vol.2 後編

第12回 鉄道交通ビジネスコース
vol.1 前編
vol.2 後編

第11回 製菓・カフェ経営科
vol.1 前編
vol.2 後編

第10回 薬業科
vol.1 前編
vol.2 後編

第9回 1級自動車エンジニア科
vol.1 前編
vol.2 後編


『キーワードで探る専門学校のカリキュラム』(全20回)
雑誌「ドリコムアイ」に掲載された記事をPDFファイルでご覧いただけます。

 全国から入学者を集める東京の専門学校にスポットをあて、教職員インタビューを通じてそのカキュラムに迫ります。

 ホテルやブライダルなど、最上級のサービスが求められる業界を総称してホスピタリティ業界といいます。同業界の人材を育成している専門学校日本ホテルスクールを訪ね、教育部の黒須健二朗部長に話を聞きました。

――留学制度もあるのですか。

 1年の課程を終えた段階で、約1年間の留学ができる制度を整えています。希望者全員が利用できる制度で、留学者は年平均70人ほど。1991年に制度を整えて以降、1,300人以上の学生が留学しました。

 留学先は英語圏のアメリカまたはオーストラリアです。留学先では語学学習を主体に、企業研修やボランティア活動を体験します。帰国後に2年生の課程を履修することになるので、学内ではサンドイッチ留学と呼んでいます。

 また、卒業後に約1年間、海外のホテル等で研修生として働く「海外ホテル研修生制度」もあります。こちらは卒業後に、研修生とはいえ実際に就労するわけですから、給与も支給されます。もちろん学費を納める必要もありません。帰国後に日本で就職を希望する場合は、日本ホテルスクールがしっかりフォローします。

 現在提携している研修先はアメリカ、スイス、マレーシア、上海にあります。アメリカではホテル研修のほか、ウォルト・ディズニー・ワールドでの研修も可能です。


▲教育部 黒須 健二朗 部長

――サンドイッチ留学の学費はどのようになりますか。

 1年分の学費を日本ホテルスクールに納めてもらい、現地での学費はすべてそれで充当します。もちろん、生活費や往復の渡航費は別途必要ですが、現地ではホームステイが原則で、その費用は東京で一人暮らしするよりも安上がりです。

――1・2年次のカリキュラムには、ホテル等に実際に赴いて学ぶ実習も組み込まれていますか。

 昼間部では1年次に2回、2年次に1回、各8週間、計24週間の実習を編成しています。この実習は、ホテル等のシフトにあわせて通勤する就業を兼ねた修学ですから、時給換算で給与も支給されます。その給与は日本ホテルスクールが積み立て、1年次、2年次に各1回行われる海外研修旅行の費用に充当します。研修旅行ではいわゆるデラックスホテルと呼ばれるホテルに宿泊して、一流のサービスが体験できます。また、2年次には欧米に加え、3週間余のオーストラリア短期留学を選ぶこともできます。

 夜間部の実習は2年間で2回、計12週間です。ただしこちらの給与は各自に支給されるので、研修旅行時には別途費用が必要になります。

――経済状況の急変などで、保護者が学費を負担できないといったケースも少なくありません。独自の奨学金等の制度は整っていますか。

 経済的理由で入学に支障がある入学希望者に給付する独自の奨学金制度があります。月額は昼間部2万円、夜間部1万5,000円で、返済の必要はありません。成績優秀な学生の学費を減免する特待生制度もあります。

 また、ホテルで働きながら学ぶことを希望する学生を対象にした「国内ホテル研修生制度」も用意しています。研修生はホテルの社員寮で暮らし、給与を得ながら学ぶことができます。例年、昼間部、夜間部合わせて60人ほどが利用しています。

■ Reporter's NOTE(国際ホテル学科) 

 専門学校進学を考える高校生にとって、卒業後の就職状況は大きな関心事であることでしょう。日本ホテルスクールの2009年3月卒業者の進路状況は以下の通りです。

●卒業者数440人/就職希望者381人、自己就職21人、進学・留学15人、帰国6人(留学生)、アルバイト17人。

※黒須部長によると、アルバイトは「志望するホテル等の採用がアルバイトに限られていたなど、積極的な選択」だといいます。

●就職希望者381人の就職先/ホテル226人、レストラン55人、海外研修23人、ブライダル50人、一般企業26人、就職活動中1人。

※海外研修とは、本文中にある「海外ホテル研修」のことです。約1年間とはいえ、本人の希望で海外にわたり、給与を得ながらホテル等に勤務するわけですから、就職とカウントしても差し支えないでしょう。

 目を引くのは、関連業種への就職率の高さです。就職希望者から、一般企業就職者と就職活動中の計27人を除くと354人。関連業界への就職率は92.9%にものぼります。

 インタビューの中で、とくに興味深かったのがサンドイッチ留学についての話でした。近年、海外の大学と提携して、1年程度の留学をしても、休学することなく4年間で卒業できる修学システムをアピールする大学が増えてきました。しかしこれは、修学期間の長い大学だからできること。2年制の専門学校では不可能です。

 1年次の課程を終えて海外にわたり、語学力を磨いて帰国。そのまま2年次の課程を履修して卒業するという制度は、語学力を要する業界や職種をターゲットとする専門学校にとって、ひとつの指針になるのではないでしょうか。

 また、卒業後に海外にわたり、実務に携わることができる海外ホテル研修も魅力です。しかも、こちらは就労ですから学費はいりません。帰国後の就職は日本ホテルスクールがフォローするということですが、海外のホテル等でホスピタリティを磨き、語学が堪能な人材であれば、就職に困ることはないでしょう。

 3年制にも4年制にもすることができる2年制の専門学校。就学期間に対する凝り固まった潜在意識が、あっさりと壊れました。


■専門学校日本ホテルスクール
http://www.jhs.ac.jp/