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選挙に興味を持ってみよう
~インターネットを使って眺める選挙~


工藤 啓
更新:2013/07/08

今回の参議院議員選挙で大きく変わるのは、選挙期間中にインターネットを使うことができるようになったことです。「インターネット使えなかったの?」と思われる方も多いと思いますが、そうなんです。選挙カーで投票をお願いしたり、駅前で演説したり、いろいろな場所にポスターが貼られていたりしますが、これまでインターネットは使えませんでした。

特に国会議員を決める大きな選挙となると、なかなか候補者と直接接点を持ったり、実際に話を聞いたりする機会は多くありません。質問をするとなると機会はもっと限られます。

それが今回から「ネット選挙」が解禁されたことで、候補者はソーシャルメディアやブログを使って、リアルタイムで情報を発信できるようになりました。もちろん、全員の候補者が使うとは限りませんが、ネット利用率が高い若い世代にも自分の考えを知ってもらいたい。質問があればできる限り答えて行きたいと考える候補者は積極的に活用するでしょう。

自分が選挙権を持っていない年齢であっても、候補者によっては懇切丁寧に返信をしてくれると思います。なぜなら、数年後には投票権を持つ個人なわけですし、前回も書きましたが、そういうひとたちの意思表示を無視できる政治家は少ないからです。

ただ、ネット選挙が解禁になったからといって、これまでとものすごく変わるかどうかはわかりません。むしろ、今回の変更によって何かを変えていけるとしたら、私たち一人ひとりの想いや期待、行動が大きな役割を担います。

テレビでよく見る政治家だけが政治家ではありません。私たちが名前を知らない政治家のなかにも素晴らしい活動をされている方がいます。その一方で、耳障りのよい話をしていたのに、当選したら一切公約の実現に向かって行動しないひともいるかもしれません。そういったこともインターネットを通じて、私たちは情報を取得し、判断できるようになると期待しています。

そこでお勧めしたいのが、この書籍です。

「ネット選挙解禁がもたらす日本社会の変容」(西田亮介、東洋経済新報社)

これまでインターネットが使えなかった選挙が変わります。では何が変わりそうなのか。これによって私たちの社会はどう変わるのか。既に投票権を持っているひとも、これから投票権を持つひとも、新しい時代の幕開けの当事者として選挙に関心を持ち、行動していきましょう。

工藤 啓
くどう けい

特定非営利活動法人「育て上げ」ネット理事長。1977年6月2日東京生まれ。大学中退後渡米。帰国後、ひきこもり、ニート、フリーター等の就労支援団体「育て上げ」ネット設立。2004年5月NPO法人化、現在に至る。
2005年…内閣府「若者の包括的な自立支援方策に関する検討会」委員/厚生労働省「キャリア・コンサルティング導入・展開事例検討委員会」委員/文部科学省「中央教育審議会生涯学習分科会」委員/埼玉県「ニート対策検討委員会」委員/福島県「若者としごと」研究会アドバイザー/立川市教育委員会立川市学校評議員
著書「大卒だって無職になる」(エンターブレイン)、「ニート支援マニュアル」(PHP研究所)ほか

NPO法人「育て上げ」ネット
Lineup

【2015年 掲載】
84 親とのコミュニケーション~76

【2014年 掲載】
75 もし自分だったらどうする?~67

【2013年 掲載】
66 一声かける勇気~60

【2012年 掲載】
59 進学と奨学金~53

【2011年 掲載】
52 非日常下の成長~46

【2010年 掲載】
45 卒後生活への不安~37

【2009年 掲載】
36 仕事につながるナナメの関係~28

【2008年 掲載】
27 学校を辞めるということ~19

【2007年 掲載】
18 仕事を変えるとき~9

【2006年 掲載】
8 感情と積極性~1