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高校生にやさしい社会
~高校生を応援したい大人はいる~


工藤 啓
更新:2018/05/01

最近は、高校生も自らの想いを発信することでたくさんの応援を受けています。ひとつの例として「polca(ポルカ)」というアプリがあります。ポルカのサイトにはこう書いてあります。

「身近な友だち同士ではじめる、フレンドファンディングアプリ。やりたい事を思いついたら、企画をたて、必要な金額を友だち同士で集めることができます。※フレンドファンディングとは、友だち(friend)と、資金調達(funding)を合わせた造語です。」
(引用:「polca(ポルカ)」サイトより)

なんだか怪しそうなアプリですが、私の場合はこれを作った会社に友人がいたので、それほど抵抗なく始めてみることができました。実際、思いつきのやりたいことを掲げて「本当に応援してくれるひとはいるのかな」と思いました。

実際に三回やってみたのですが、応援をいただいたものもあれば、いただけなかったものもあります。いまは「ミニ四駆サーキット レンタルサービスを利用して、本格的なコースで長男にパパの本気をみせつけたい!」という企画を立てています。普通に考えたら、「それは自分のお金でやればいいじゃないか」と言われるかもしれませんが、いまは7名の方から企画の応援をいただいています。なぜ応援してもらえるのか不思議ではありますが、こんな企画であっても面白がってくれるひとが世の中に存在するということだけで心が温かくなります。

先日、twitterで定時制高校に通う女性の企画を見ました。「定時制高校JK、声優の養成所に通って力を試したい!」。そこにはアルバイトを掛け持ちして養成所に通うお金を貯めているけれども、自宅にお金を入れたり、食費を自分で賄わないといけないということが書いてあります。養成所は年間で250,000円かかるそうなのですが、その一部の50,000円を応援してくれるひとを募っていました。

私はこの女性を知りませんし、本当に女子高校生なのか、ここに書かれていることは本当なのかは知る由もありません。しかし、友人が直接的な知り合いだということがわかり、ささやかですが応援させてもらいました。

彼女の企画は37名の応援で目標金額に達しています。高校生にとって学業の時間を削り、アルバイトで50,000円を貯めるのは非常に大変なことでしょう。自らの夢を言葉に、夢をかなえるための資金の一部を募るには勇気も必要だったと思います。集まらなければ後悔するだけというリスクもあったでしょう。ただ、結果として彼女の言葉に共感し、彼女が未来を切り開く一助に手を挙げたひとがたくさんいたのは事実です。

私はひとを信じやすいだけかもしれませんが、高校生の想いに対して手を差し伸べるひとたちがいるということに、この社会も捨てたものじゃないなと思うのです。

※polcaは未成年でも利用できますが、保護者等の同意が必要です。また、企画を公開すると修正や変更をすることができません。例に出したpolcaのようなアプリはたくさんあり、それぞれに利用規約などがあります。規約やルールをよく読み、よく考えてから登録をするようにしてください。

■polca(ポルカ)フレンドファンディングアプリ

工藤 啓
くどう けい

特定非営利活動法人「育て上げ」ネット理事長。1977年6月2日東京生まれ。大学中退後渡米。帰国後、ひきこもり、ニート、フリーター等の就労支援団体「育て上げ」ネット設立。2004年5月NPO法人化、現在に至る。
2005年…内閣府「若者の包括的な自立支援方策に関する検討会」委員/厚生労働省「キャリア・コンサルティング導入・展開事例検討委員会」委員/文部科学省「中央教育審議会生涯学習分科会」委員/埼玉県「ニート対策検討委員会」委員/福島県「若者としごと」研究会アドバイザー/立川市教育委員会立川市学校評議員
著書「大卒だって無職になる」(エンターブレイン)、「ニート支援マニュアル」(PHP研究所)ほか

NPO法人「育て上げ」ネット

【2016年 掲載】
92 嫌なことから先に、早めに~85

【2015年 掲載】
84 親とのコミュニケーション~76

【2014年 掲載】
75 もし自分だったらどうする?~67

【2013年 掲載】
66 一声かける勇気~60

【2012年 掲載】
59 進学と奨学金~53

【2011年 掲載】
52 非日常下の成長~46

【2010年 掲載】
45 卒後生活への不安~37

【2009年 掲載】
36 仕事につながるナナメの関係~28

【2008年 掲載】
27 学校を辞めるということ~19

【2007年 掲載】
18 仕事を変えるとき~9

【2006年 掲載】
8 感情と積極性~1