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昨年、初めて公的機関が主催する「就職フェア」に参加しました。約150社のなかでNPO法人は「育て上げ」ネットだけでした。数ある企業のなか、ボランティアのイメージが強いNPOに対して大学生がどのような反応を示すのか、楽しみと不安が同居した心持ちで当日を楽しみにしていました。
ふたを開けてみると、その不安とは裏腹にたくさんの学生がブース前に列を作ってくれました。それも、「NPOってよくわからないけど並んでみた」ということではなく、十分に下調べをしていた学生もいました。正直、雇用情勢が芳しくないなか、「とりあえず、NPOでも何でもいいから働き口を確保しておきたい」という学生が多いかも、と予想していましたが、結果は真逆で、ある学生からは「NPOに強く関心を持っていたが、新卒市場に参加してくるとは思わなかったので驚きました。すぐにエントリーしたいと思った。」という言葉なども貰いました。
高校生は言わずもがなですが、大学生の就職状況も非常に厳しいものになっています。文部科学省と厚生労働省がまとめた調査でも、昨年12月1日の時点で、卒業後に就職を希望する大学生の内定率が73.1%と、調査を開始した1996年以降、過去最低だそうです。就職を希望しても、就職先を確保できない大学生がたくさんいます。この数字には、何十社もチャレンジしたけれど、内定がもらえず諦めてしまった学生などは含まれていません。
そんな厳しい状況下、大学生と話をすると近い将来への強い不安感を持っているように思います。そして、就職活動のどのプロセスにいても不安がぬぐい去れないようです。就職活動が本格的にスタートする前でも不安。就職活動中はもちろん不安。内定を獲得して、翌年度から働き始めることが決まっていてさえも不安。とにかく「不安」という言葉をよく聞きます。私と同年代が就職活動をしていた頃は、「超就職氷河期」などとも表現されましたが、当時の友人が抱えていた悩みや不安と非常に似通っている印象があります。
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工藤 啓
くどう けい
特定非営利活動法人「育て上げ」ネット理事長。1977年6月2日東京生まれ。大学中退後渡米。帰国後、ひきこもり、ニート、フリーター等の就労支援団体「育て上げ」ネット設立。2004年5月NPO法人化、現在に至る。
2005年…内閣府「若者の包括的な自立支援方策に関する検討会」委員/厚生労働省「キャリア・コンサルティング導入・展開事例検討委員会」委員/文部科学省「中央教育審議会生涯学習分科会」委員/埼玉県「ニート対策検討委員会」委員/福島県「若者としごと」研究会アドバイザー/立川市教育委員会立川市学校評議員
著書「ニート支援マニュアル」(PHP研究所)

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