おしえてセンセイ・センパイ!

進路や学部・学科選びのポイントを、センセイ・センパイにインタビュー。
シリーズ1 業界で活躍中のセンパイにきく

Part.9

アコガレ★JOBインタビュー season 1
Part.9 医療技術業界

義肢装具士

日本フットケアサービス株式会社
臨床営業ディビジョン 義肢装具士
竹内 麻貴(たけうち・まき)さん
※組織名称、施策、役職名などは取材当時のものです
公開:
 更新:

世の中のさまざまな職業の中から、人気の業界で活躍している21名(21職種)にインタビュー。それぞれの職業について、しごとの内容や、やりがい、面白さなどについて、語ってもらいました。「どんな人に向いているか」「なるにはどうすればいいか」など、これから進路を決めようとしている高校生に向けて紹介します。

フットケアを必要とする方のため、足に特化した装具を製作している
義肢装具士の竹内 麻貴さん

義肢装具士の資格を持つ人は
全国で約4,000名

医師の処方に基づいて、義肢や装具を製作する人のことを総称して義肢装具士といいます。義肢とは、病気や事故などで手や足を失った方のための義手や義足のことです。一方、装具とは、何らかの理由で低下したり、失われてしまった身体機能を補ったりするためのものです。早く快適に治癒するよう、治療を目的としていることもあります。

たとえば骨折などで腰を痛められている方が装着するコルセットや、外反母趾や外反扁平足などで処方されるインソール(足底装具)などが、装具に該当します。義肢装具士になるためには国家資格が必要で、その資格を持つ人は全国で4,000人ほどといわれています。

そのなかでも私は、足に特化した装具を製作しています。具体的には、市販の靴では痛みが発生したり、変形や可動域制限により傷が治りにくい方に、靴やインソール(靴の中敷き)を制作しています。痛みを我慢して歩いていた方から、「こんなに楽になるなら、もっと早く靴を作ればよかった」と言われることがあるのですが、私にとって、これ以上の褒め言葉はありません。

義肢装具士として、医療機関や医師と連携しながら
患者に合った装具を作るには国家資格が必要

高齢化が進むこれからは、
ますます需要のある仕事

仕事の流れは、所属している製作所にもよると思いますが、通常は、病院に設けられている「装具外来日」に合わせて病院へ行き、医師の処方をもとに採型(型どり)をします。きちんとフィットするかどうかは採型にかかっていますから、採型には特に神経を使います。採型道具や型をとったモデルを持ち運びするため、重いものを持ったり運んだりすることも多く、意外と力仕事です。

その後、型をもとに製作し、最終的には各患者さんに装着していただき、違和感や不具合がないように微調整を繰り返しながら適合させていきます。

高齢化が進むこれからは、ますます需要のある仕事です。女性の義肢装具士はまだ少なく、全体の1~2割ほどだと思います。でも、女性の患者さんにとって、女性の義肢装具士の存在は、とても嬉しいはずですから、女性の義肢装具士が増えると私も嬉しいです。

私がもし患者さんで、採型するときに、素足を丸出しにするのだとしたら、やはり女性の義肢装具士さんのほうが恥ずかしくないですからね(笑)。

これから増える女性の患者さんにとっても
女性の義肢装具士が増えると嬉しいですね

こんな人に向いている!

まずは、ものづくりが好きな人。そして、関わる相手が医師、看護師、患者さん、時には患者さんのご家族など、とても幅広いので、人づきあいが得意な人。もし、この仕事に興味を持ったなら、具体的なイメージを持つためにも、義肢装具会社を実際に訪ねてみることをおすすめします。

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