おしえてセンセイ・センパイ!

進路や学部・学科選びのポイントを、センセイ・センパイにインタビュー。
シリーズ1 業界で活躍中のセンパイにきく

Part.12

アコガレ★JOBインタビュー season 1
Part.12 福祉業界

介護福祉士

特別養護老人ホーム清水坂あじさい荘
介護福祉士
白井 杏奈(しらい・あんな)さん
※組織名称、施策、役職名などは取材当時のものです
公開:
 更新:

世の中のさまざまな職業の中から、人気の業界で活躍している21名(21職種)にインタビュー。それぞれの職業について、しごとの内容や、やりがい、面白さなどについて、語ってもらいました。「どんな人に向いているか」「なるにはどうすればいいか」など、これから進路を決めようとしている高校生に向けて紹介します。

介護が必要な高齢者の日常生活を支援する
介護福祉士として働く白井 杏奈さん

要介護の高齢者に対し、
日常生活の支援をする

介護が必要な高齢者に寄り添い、食事・入浴・排泄など、日常生活のお世話をする仕事です。

たとえば食事介助では、手を動かすことができない方なら、小さく切り分けて口まで運び、食べるのをお手伝いします。また、飲み込む力が弱い方なら、程度に合わせた軟らかい食事を提供します。ただし、利用者さんの体調は日々変化するので、臨機応変な対応が必要です。

前の日は軟らかめの食事ができても、次の日はなかなか飲み込めずにいるのなら、ミキサーにかけた食事に切り換えます。中には食事をするだけで疲れてしまう方もいらっしゃるので、全量食べきれなくても、希望を聞いて食事を切り上げることもあります。

このように利用者さんをよく観察することは、食事介助以外の場面でも同じです。日々の暮らしで辛いと感じていることはないか、しっかり向き合って理解し、ムリをさせないよう努めています。言語障害でうまく話せない方もいらっしゃるので、常に気をつけてあげることが大切ですね。

相手に合わせた
ムリをさせない支援を心がけています

家族のような信頼関係を築いて
お世話をする

当施設では、利用者さんの希望に合わせた目標を立て、達成を目指して一緒に頑張っています。

たとえば、口から食事ができず、外から胃に直接、管を挿入して栄養をとっていた男性のことです。この方の「口から食べたい」との希望を受け、看護師や栄養士、男性のご家族と相談の上、ミキサー食を少しずつ口に入れる練習をすることにしました。

量や回数を調整しながら2カ月間続けたころ、男性はお饅頭サイズのトロトロの餡を1つ分、口から食べることができたのです。さらに後日、施設の寿司パーティで、握り寿司をそのままの形状で二貫も食べられました。皆で大喜びしましたね。

特別養護老人ホームは第2の家です。私は、ご利用者を最期まで見届ける家族のような存在として、信頼関係を築いていきたいと思っています。そのために心がけているのは、利用者さんの表情や感情を見極めることです。なぜ笑ったのか? なぜ怒ったのか? その理由をきちんと理解することが、よりよいお世話につながると信じています。

利用者にとって
家族のような信頼関係を築いていきたいと思っています

こんな人に向いている!

「向き不向きはやってみないと分からない」が信条ですが(笑)、強いていえば、人と関わることが好きな人でしょうか。コミュニケーションが大事な仕事ですからね。介護施設はたいてい見学やボランティアができるので、興味があればぜひチャレンジしてみるとよいと思います!

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