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進路や学部・学科選びのポイントを、センセイ・センパイにインタビュー。シリーズ2 大学・短期大学17学問系統別、大学の先生に聞く「学部・学科選択のポイント」

Part.8

学び系統08
社会学・国際・マスコミ

【学べること】社会学、国際関係、現代社会、国際協力、社会福祉、マスコミ、ジャーナリズムなど

法政大学 社会学部
矢部 恒彦(やべ・つねひこ)教授
※組織名称、施策、役職名などは取材当時のものです
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進学先を検討する際、将来の目標や学びたいことを明らかにしたうえで、自分の希望にあった勉強・研究ができる進学先を探すことが重要だ。具体的に学部を検討してみると、同じ名称の学部はたくさんあり、大学によって学ぶ内容に特徴があることがわかる。では、どのような点に注目してこれらの学部を検討していけば良いだろうか。ここでは17の学問分野別に、大学の先生にインタビュー。自分にふさわしい学部を選択するコツ・ポイントについてアドバイスをもらった。

社会諸科学の理論を背景に、「フィールドワーク」の技法で変化する現代社会にアプローチ。発見し、分析し、提言する力を身につける。

▲矢部 恒彦准教授

社会学部では、たえず変化する現代社会でおこる様々な社会問題を発見し、分析し、提言できる知的な力を身につける学部です。その社会問題とは、地球環境問題からアイドル文化まで多岐にわたります。そのために社会学を中心とした社会諸科学(経済学、法律学、行政学など)を学びます。また、社会問題は、アンケートやインタビュー、行動観察などの、「フィールドワーク」と呼ばれる技法で解き明かすこととなります。

法政大学では、社会や制度が現在のような形になったり、経済成長が始まって世の中の動きが激しくなっていった1950年代初頭に、私学で最初となる社会学部を創設しました。文系の中では、実務的な学びと論理的なそれとの中間に位置するといっていい社会学ですが、環境問題などへのアプローチが欠かせない今、学問的にとても深みと広がりを持つ分野だといえます。

何気なく繰り返されていく日常や世相風俗に着目して、そこに何かを発見し、分析するのが社会学ですから、身近な街場から遠い世界までがフィールドです。

社会学部を選ぶときには、皆さんが興味をもった大学ごとに、社会学部の教授陣の専門分野を確かめてください。その大学の社会学部では、どのような種類の社会問題(地球環境問題からアイドル文化まで)を取り扱っているのか? を調べましょう。

法政大学では社会政策科学(総合的視野、市民の視点で社会政策を構想・提案)、社会学(社会学の主要理論をベースに現代社会の実態を捉える)、メディア社会学(情報化社会の多様な問題に広い視野で応える)の各学科があり、重なりを持つ7コースをそれぞれ8プログラムで構成しています。

1年で社会諸科学の基礎を学び、2~4年のフィールドワークで検討し掘り下げていくカリキュラムは、実社会との距離がとても近いのが特徴で、学びの基盤となるのは教員と学生、職員で構成するアカデミック・コミュニティという場です。その中心にあるのが20名程度からなるゼミであり、成果は卒業論文へと結実させていきます。

高校生へのアドバイス

フィールドワークの手法は、皆さんが社会にでたとき、仕事に活かすことの出来る知的な力を養います。ですので、就職先は公務員、銀行からマスコミ、情報通信まで幅広いですね。

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