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進路や学部・学科選びのポイントを、センセイ・センパイにインタビュー。シリーズ2 大学・短期大学17学問系統別、大学の先生に聞く「学部・学科選択のポイント」

Part.9

学び系統09
情報メディア

【学べること】情報工学、通信工学、ネットワーク、情報の収集・管理・活用、システム構築・デザイン、ネットビジネス、メディア、デザインなど

千葉工業大学 情報科学部長
屋代 智之(やしろ・ともゆき) 教授
※組織名称、施策、役職名などは取材当時のものです
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進学先を検討する際、将来の目標や学びたいことを明らかにしたうえで、自分の希望にあった勉強・研究ができる進学先を探すことが重要だ。具体的に学部を検討してみると、同じ名称の学部はたくさんあり、大学によって学ぶ内容に特徴があることがわかる。では、どのような点に注目してこれらの学部を検討していけば良いだろうか。ここでは17の学問分野別に、大学の先生にインタビュー。自分にふさわしい学部を選択するコツ・ポイントについてアドバイスをもらった。

情報は、使う人と作る人の2種類がある。世の中をより便利な方向に変えていこうという意欲をもって情報に働きかける人材を育成する。

▲屋代 智之教授

千葉工業大学では、情報工学科と情報ネットワーク学科の2つで情報科学部を構成しています。どちらの学科も情報系の科目を学習するという意味で、似たようなカリキュラムを持っていますが、特色としては、情報工学科ではコンピュータのハード設計やソフトの開発を行うなど、プログラミングから電子工学、通信技術まで、情報に関わる幅広い知識を学びます。

一方の情報ネットワーク学科では、ソフトの面に重点をおいたカリキュラムになっています。先進的なWebシステムの開発技術をはじめ、インターネットの基盤を支えるネットワーク技術、多様なメディアを使いこなすコミュニケーション技術を幅広くかつ深く習得できるのが特徴です。通信においても、その両端には人がいます。通信を通じて変化する人々の行動や心理面の影響までを研究の対象にしています。

情報には、それを使う人とそれを作る人の2種類があります。ゲームひとつをとってみても、ゲームを作る人がいてこそ、それを楽しむことができます。ゲームを楽しむだけでなく、情報に働きかけて、世の中をより便利な方向に変えていこうという意欲をもった人には、情報科学を学ぶ資質があると言えるでしょう。

学びを通じて情報を作る人を育てることが、情報科学の役割でもあります。卒業後は、システム・エンジニア(SE)の道に進む学生が多いですね。

21世紀のいまでは、情報リテラシー、つまり情報を使いこなす力の育成は文系の学生でも必須となっています。ある現象が起こるとき、その原因を考え、適切に対処する方法において、もう一歩進んだレベルを提示することを目指しています。

高校生へのアドバイス

情報系の学部を選ぶときには、教員の配置とともに何を専門にやっているのかを見るといいと思います。

例えば千葉工大の場合は、他大学に比べて音響やマルチメディアに強い教員が伝統的に多く、研究も活発であるという特色があります。オープンキャンパスやWebの学校案内などで、学びの環境などとともにそういった特色を検討すれば、自分の興味関心と擦り合わせることができます。

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