法政大学が
都市災害に備える「防災セット」を開発
帰宅困難を体験した女性100人にインタビュー


法政大学
更新:2013/03/18

法政大学(東京都千代田区・増田壽男学長)デザイン工学部システムデザイン学科大島礼治研究室は、開発中の『都市災害における帰宅困難者のための防災セット』を、今夏以降、全国の企業・自治体・学校等を対象に販売予定であると発表した。

大島研究室では、昨年3月に産学連携プロジェクト「SG:P(self guard project)」を立ち上げ、同研究室の学生2名が中心となってコンセプト開発から製品化までに一貫して携わった。

防災セットの開発にあたって、東日本大震災時に帰宅困難を体験した女性100名へのインタビュー調査を実施、“自助”の考えを基に帰宅するまでの必要最低限の備えとは何かを検証、コンパクトさと実用性の両立を突き詰めた。

防災セットは、「バッグインプロテクターセット」と「防炎フードケープセット」の2種類。帰宅までに最低限必要と考えられる10アイテムと、ヘッドプロテクターまたは防災フードケープのいずれかをコンパクトに同梱した。

「ヘッドプロテクター」は、落下物の力を左右に受け流す不均等なアーチ構造、上板を脱着する組み立て式という今までにない機構によりビジネスバッグに入れて持ち歩くことのできる携行性を実現。

「防炎フードケープ」は、帰宅困難を経験した女性の体験談を踏まえ、都市での震災時の大きな課題とされる「火災」から身を守るだけでなく、授乳時・排泄時等のプライバシー保護などの点に配慮している。(いずれも意匠登録出願済み)

「SG:P」のメンバーである宇野咲耶子さん(システムデザイン学科4年)と滝沢宏樹(同4年)さんは、東日本大震災の経験から首都圏直下型地震の発生時には989万人にものぼるとされる帰宅困難者の問題に着目。いつ起こるとも分からない災害に常に備えるための防災グッズの開発と、それを通じての防災対策・防災意識の向上をテーマとした産学連携プロジェクトを立ち上げた。

大島教授の指導の下、構想を実現するためのパートナー企業を求めてのべ30社以上にアプローチし、選定された協力企業10社とともにおよそ1年間の研究・開発期間を経て今日に至っている。

▲ヘッドプロテクター

▲防炎フードケープ