東京理科大学が野田キャンパスに
「光触媒国際研究センター」を開設


東京理科大学
更新:2013/06/17

東京理科大学(本部:東京都千代田区・藤嶋 昭学長)は、野田市山崎の同大学野田キャンパス内に、環境浄化材料として注目されている光触媒の研究開発拠点として、「光触媒国際研究センター」を開設し、本格稼働を始めた。光触媒の基礎研究や応用開発、製品試験などを行う設備や機器を一か所に集約して研究をさらに強化し、産業化に生かす。

同センターは延べ床面積2,500平方メートルの4階建てビル。今年3月に完成してから順次研究機器を運び込み、今月5日に本格稼働した。センター内にはリチウムイオン電池材料の開発・解析や空気浄化などさまざまな分野の研究室、培養液の浄化を検証する植物工場などを備えた。

光触媒は日本発の世界をリードする科学技術の一分野であり、エネルギー・環境問題を解決する科学技術として将来性が非常に注目されている。現在、主に使用されている光触媒の代表例としては「酸化チタン」がある。酸化チタンに太陽光などの光が当たると、「酸化分解力」と「超親水性」の2つの機能が発現する。「酸化分解力」は消臭、抗菌、防汚などに、「超親水性」効果は防曇、防汚(セルフクリーニング効果)などにそれぞれ活用されている。

さらに、まだ実用化までには至っていないが、光触媒のホンダ・フジシマ効果による水の水素、酸素への完全分解は人工光合成の可能性の観点からも、長年活発な研究開発が続けられている。

近年の光触媒及び関連する技術は、住宅関連分野、浄化機器分野、生活・医療分野を中心に応用展開され、光触媒評価の標準化(ISO)に関する国際協調事業も始められている。しかしながら、いくつかの課題は依然として残されたままである。

たとえば、蛍光灯の光でも屋内を十分浄化できる高効率可視光応答型光触媒の開発や、細胞生物学・微生物学や光線力学療法を融合させた殺菌・治療技術の確立、そして、光触媒反応発見以来の重要な課題ともいえる、実用的な量の水素を生成できるような光触媒水分解システムの構築、可視光応答型光触媒の性能評価試験方法に関する国際レベルでの標準化などがあげられる。

光触媒国際研究センターでは、それらの課題を踏まえ、これまでの実績を基に、産学官の協同による実証研究によって光触媒を総合システムとして開発していく。これによって、光触媒研究がさらに発展し、実用的な環境浄化・エネルギーに関わる総合システムの構築を目指す。

同センターは経済産業省の平成22年度補正予算で実施する「先端技術実証・評価設備整備事業(産学官の「技術の橋渡し拠点」整備事業)」に採択され、設置された。

■東京理科大学
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