新刊紹介
ミスター代ゼミの『受験の常識』


坂口幸世著/朝日新聞社発行

2006-10-02UP

 表紙カバーに「ミスター代ゼミの」という注釈がつくように、30年以上にわたって進学情報に携わってきた受験界の「神様」が、受験生やその保護者に向けて受験の知識、ノウハウを伝える1冊。著者の進学情報にかかわる情報量の多さは驚異的。受験動向について取材させていただくと、著者がすべての学校の試験結果、受験生の反応に詳しいことに驚かされる。「神様」と評される所以だ。

「受験の仕方を工夫する」章では、多様化する入試方法それぞれの大学側がねらいとする背景がよくわかる。受験生からすると「そうは言っても」というところだが、保護者からすれば「なるほど」と納得できるだろう。「希望すること」と「できること」とのギャップをどう克服するかなど、知っていたはずのことへの理解が深まる内容となっている。ほかに「大学選びで失敗しない」「勉強方法を間違えない」「受験システムを理解する」など。

 巻末に収められた内田 樹教授(神戸女学院大学文学部)との特別対談に、大学の未来が語られている。ここに著者が理想とする大学像が語られているのかもしれない。

『受験の常識』
坂口幸世 著
朝日新聞社/本体1300円+税