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「働く」を考える
~長い人生どう働いていくか~


工藤 啓
更新:2018/01/22

いま、高校を卒業して大学や専門学校に進学するひとが7割以上います。かなり多くのひとが2年間から4年間くらいを学生として過ごします。いまは受験以外でもたくさんの進学方法がありますが、まさにこれから受験に挑む高校生も多いのではないでしょうか。

最近は「人生100年時代」になったから、働くことだけでなく、どう生きていくのかを改めて考えていこうという動きがあります。官邸では「人生100年時代構想会議」が開かれています。もしかしたら、ロンドン・ビジネススクールのリンダ・グラットン教授の『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』を読んだかもしれません。すごくたくさん読まれていますが、表紙には「100年時代の人生戦略」という言葉が添えられています。

人生100年ということで、100歳まで生きることが特別ではない時代になっています。医療が発達したり、健康に気を遣うようになったり、理由はさまざまですが、いまを生きるみなさんは80年くらい先まで生きることを前提に、将来や未来を考える必要があります。

昔のように、就職した会社でずっと働いていれば人生は比較的安定すると思っているひとはもういないと思いますが、「では、どうしていくのですか?」と聞かれると困ってしまうかもしれません。

途中で「働く」ことから離れることもあり得ます。病気や怪我、出産や子育て、介護も考えられます。大学に入りなおしたり、留学だって考えられます。転職だけでなく、フリーランスになったり、自分で会社を作ったりするかもしれません。

何が起こるかわからないというよりは、どのような心境や状況になっても、自分の人生を自らの足で歩いて行ける“自分”をどう考え、作っていくかが大切です。高校を卒業して進学するひとも、働くひとも、しばらくどうしようか考えようと思っているひとも、せっかく人生が長くなったのですから、どのような価値観を大切にして、どんな道を歩んでいきたいのかをじっくり考えてみる時間をとってみるといいですね。

私のお勧めは、みなさんが「このひとの生き方はいいな、素敵だな」と思うひとに、どんな人生観を持って毎日を過ごしているのか聞いてみる、というものです。自問自答して考えることも尊いですが、本を読んだり、他者の話を聞いたりしながら、いろいろな働き方、いろいろな生き方があることを知ることもよい学びになりますよ。

■首相官邸「人生100年時代構想」

工藤 啓
くどう けい

特定非営利活動法人「育て上げ」ネット理事長。1977年6月2日東京生まれ。大学中退後渡米。帰国後、ひきこもり、ニート、フリーター等の就労支援団体「育て上げ」ネット設立。2004年5月NPO法人化、現在に至る。
2005年…内閣府「若者の包括的な自立支援方策に関する検討会」委員/厚生労働省「キャリア・コンサルティング導入・展開事例検討委員会」委員/文部科学省「中央教育審議会生涯学習分科会」委員/埼玉県「ニート対策検討委員会」委員/福島県「若者としごと」研究会アドバイザー/立川市教育委員会立川市学校評議員
著書「大卒だって無職になる」(エンターブレイン)、「ニート支援マニュアル」(PHP研究所)ほか

NPO法人「育て上げ」ネット

【2016年 掲載】
92 嫌なことから先に、早めに~85

【2015年 掲載】
84 親とのコミュニケーション~76

【2014年 掲載】
75 もし自分だったらどうする?~67

【2013年 掲載】
66 一声かける勇気~60

【2012年 掲載】
59 進学と奨学金~53

【2011年 掲載】
52 非日常下の成長~46

【2010年 掲載】
45 卒後生活への不安~37

【2009年 掲載】
36 仕事につながるナナメの関係~28

【2008年 掲載】
27 学校を辞めるということ~19

【2007年 掲載】
18 仕事を変えるとき~9

【2006年 掲載】
8 感情と積極性~1