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可能性探し
~いつもと違う誰かと行動してみよう~


工藤 啓
更新:2017/04/17

学校であれ職場であれ、日常的に時間を一緒に過ごすひとはある程度決まっているのではないでしょうか。学校の先生や部活の顧問、家族や友人と、生活パターンが決まっていればそれに合わせて顔を合わすひとも決まってきます。それは職場であってもあまり変わりはありません。

もちろん、複数の部活をかけもちしていたり、週末は趣味の集まりを持っていたりするひともいますが、それは自然にそうなったというより、意識的に複数の場を持ち、多くのひとと出会いやすくなっているのでしょう。

先日、大学生と一日一緒に行動するプロジェクトに声がかかり、大学四年生の女性とここかしこを回りました。彼女のために機会を創るのではなく、私のスケジュールに同行するというものです。行政が主催する委員会で、これからの教育について有識者が議論をする場に。その後、行政担当者とランチをしました。そこの担当者は海外で働いていたり、別の組織から出向をしていたり、偶然ですが、非常に多様なメンバーとなりました。

次に、前田敦子さんが主演するショートムービーの公開前試写会に行き、広告代理店のひとや、若者を支援する行政、民間のひとたちとの話をしました。その後、カフェに入り一日の振り返りと、彼女のインタビューに応えました。

私自身がその日に出会ったひとたちに、初めての方も少なくありません。彼女は非常に多様な活動を大学でしていますが、それでも普段はあまり話をしないひとたちとの出会いがあったのではないかと思います。

このプロジェクトも開かれたもので、自らの可能性を探したいと考える学生が自らの意志で応募することから始まります。この一日で彼女が何か新しい可能性を見つけたということはないと思いますが、こういった行動が多くの出会いにつながり、さまざまな生き方や考え方に触れる機会になっていきます。その着実な積み重ねが可能性というものとの出会いを生むのでしょう。

いつものひとたちとの時間を大切にするとともに、時にはそこから一歩飛び出して、非日常の時間や空間、ひとびととの出会いを見つけることは非常に大切なことです。そしてそれに必要なのはちょっとした勇気ではないかと思うのです。

工藤 啓
くどう けい

特定非営利活動法人「育て上げ」ネット理事長。1977年6月2日東京生まれ。大学中退後渡米。帰国後、ひきこもり、ニート、フリーター等の就労支援団体「育て上げ」ネット設立。2004年5月NPO法人化、現在に至る。
2005年…内閣府「若者の包括的な自立支援方策に関する検討会」委員/厚生労働省「キャリア・コンサルティング導入・展開事例検討委員会」委員/文部科学省「中央教育審議会生涯学習分科会」委員/埼玉県「ニート対策検討委員会」委員/福島県「若者としごと」研究会アドバイザー/立川市教育委員会立川市学校評議員
著書「大卒だって無職になる」(エンターブレイン)、「ニート支援マニュアル」(PHP研究所)ほか

NPO法人「育て上げ」ネット

【2015年 掲載】
84 親とのコミュニケーション~76

【2014年 掲載】
75 もし自分だったらどうする?~67

【2013年 掲載】
66 一声かける勇気~60

【2012年 掲載】
59 進学と奨学金~53

【2011年 掲載】
52 非日常下の成長~46

【2010年 掲載】
45 卒後生活への不安~37

【2009年 掲載】
36 仕事につながるナナメの関係~28

【2008年 掲載】
27 学校を辞めるということ~19

【2007年 掲載】
18 仕事を変えるとき~9

【2006年 掲載】
8 感情と積極性~1