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高校生と普通
~就職でも進学でもない進路~


工藤 啓
更新:2017/05/29

新年度が始まり二か月ほど経ちました。ゴールデンウィークも終わり、新しい環境にも慣れ、日常生活も落ち着いてくる頃ではないでしょうか。特に高校三年生は、高校を卒業することが間近に見えてきて、進学するにせよ、就職するにせよ、次のステージへの準備が忙しくなってくると思います。

高校卒業後の進路と言えば、「普通」は、就職をするか、専門学校や大学に進学するかが思い浮かぶのではないでしょうか。もしかしたら、留学や起業という選択をするひともいるかもしれませんが、実際には卒業後に働くか、進学をするひとが多いですし、それが「普通」だと言っても間違いではないでしょう。

それでは、就職でも進学でもない選択をする高校生は普通ではないのでしょうか。おかしいでしょうか。つい最近、東京都立秋留台高校についての記事を書きました。

「就職でも進学でもない、高校卒業時の進路決定を認めた
東京都立秋留台高校」(工藤 啓) Y!ニュース

簡単に言うと、秋留台高校は、就職でも進学でもない進路を「進路決定」と認めているという内容です。この記事が驚くほど多くのひとに読まれました。なぜでしょうか。高校において進路が決まったとは就職か進学のことであり、それ以外の進路を認める“普通でない”高校ってどんなところなのだろうと興味を持ったひとがたくさんいたのではないかと私は思います。

高校卒業後の進路を考えるとき、就職しようか進学しようかをまず考えるかもしれません。実際に就職か進学を選ぶひとが多いでしょう。それでもまだ卒業まで少し時間があるいまの時期、少し立ち止まって考えてみてほしいのです。

卒業後、就職か進学以外の選択をするとしたら自分にはどんな可能性があるのか。または、「普通」でない進路を選ぶとしたらどうするだろうかと。それくらい意識して考えてみないと、気が付かないうちに「普通」という流れに乗ってしまうものなのです。

ちなみに、私自身が卒業した高校のウェブサイトを見てみました。「卒業後の進路」というページには、「進路室より」というページに続き、そこで見られる情報は「平成29年3月合格状況」だけでした。そこには卒業生がどこに進学したのかが事細かく書かれており、隅っこに小さく就職した生徒に触れられていました。それ以外の選択をした生徒がいるのかいないのかはわかりませんが、多くの生徒が進学を選ぶ高校であることは見て取れました。

■ Y!ニュース「就職でも進学でもない、高校卒業時の進路決定を認めた東京都立秋留台高校」(工藤 啓)

工藤 啓
くどう けい

特定非営利活動法人「育て上げ」ネット理事長。1977年6月2日東京生まれ。大学中退後渡米。帰国後、ひきこもり、ニート、フリーター等の就労支援団体「育て上げ」ネット設立。2004年5月NPO法人化、現在に至る。
2005年…内閣府「若者の包括的な自立支援方策に関する検討会」委員/厚生労働省「キャリア・コンサルティング導入・展開事例検討委員会」委員/文部科学省「中央教育審議会生涯学習分科会」委員/埼玉県「ニート対策検討委員会」委員/福島県「若者としごと」研究会アドバイザー/立川市教育委員会立川市学校評議員
著書「大卒だって無職になる」(エンターブレイン)、「ニート支援マニュアル」(PHP研究所)ほか

NPO法人「育て上げ」ネット
Lineup

【2015年 掲載】
84 親とのコミュニケーション~76

【2014年 掲載】
75 もし自分だったらどうする?~67

【2013年 掲載】
66 一声かける勇気~60

【2012年 掲載】
59 進学と奨学金~53

【2011年 掲載】
52 非日常下の成長~46

【2010年 掲載】
45 卒後生活への不安~37

【2009年 掲載】
36 仕事につながるナナメの関係~28

【2008年 掲載】
27 学校を辞めるということ~19

【2007年 掲載】
18 仕事を変えるとき~9

【2006年 掲載】
8 感情と積極性~1