第11回 Part.1

スポーツビジネスのあり方を科学的に考察(1)


早稲田大学 スポーツ科学学術院
原田 宗彦 研究室
※部署名、役職名、研究内容などは取材当時のものです
更新::2009/01/19
第1回
スポーツマネジメントとはなにか

開幕まではスポーツ以外の問題がクローズアップされがちだった北京オリンピック。しかし、いざ始まると世界最大のスポーツの祭典にふさわしく、トップアスリートたちの熱戦が興奮や感動を呼び起こす大会となった。

同時に、開会式や閉会式の大がかりなアトラクション、多額の放映権料を支払っている国に合わせた決勝時間の設定など、オリンピックが巨大なスポーツビジネスの側面を持っていることも感じさせる大会だった。

そこで今回は、スポーツビジネスの研究に取り組んでいる早稲田大学スポーツ科学学術院・原田宗彦先生の研究室を訪ね、スポーツが持つビジネスの側面についてお話を伺うことにした。原田先生は海外の学会出席などで多忙な中、取材のために時間を割いてくださり、東伏見キャンパスにある研究室で取材がスタートした。

スポーツビジネスで重要になる
マネジメントとマーケティング

原田先生は、スポーツマネジメント、スポーツマーケティングを中心にスポーツビジネスを幅広く研究している。そこで、研究内容について話を伺う前に、スポーツマネジメント、スポーツマーケティングとはどのようなものなのか教えていただくことにした。

「スポーツマネジメントは、人とスポーツを結びつけるものです。人とスポーツを結びつけるには、スポーツのプログラム、スポーツの施設、指導者、仲間が集うクラブ、情報提供などが必要になりますが、そうしたしくみづくりなどの営み全体をスポーツマネジメントといいます。

スポーツマーケティングは、人とスポーツを結びつける過程を促進するもので、いろいろな手立てを使って、人とスポーツの結びつきを活性化していきます。

スポーツビジネスの発展とともに、スポーツマネジメント、スポーツマーケティングの必要性が高まり、スポーツ科学の中でも重要なジャンルになっているのです」

マクロ・メゾ・ミクロの視点から
スポーツビジネスにアプローチ

原田先生の研究領域は、スポーツビジネス全般にわたっているが、その中でも柱の1つに据えているのがプロスポーツだ。そして、プロスポーツの研究には3つの視点があるという。

「1つは、プロスポーツのリーグ全体の構造や経営、FIFAワールドカップのようなメガ・イベントの影響、各国のプロスポーツの比較などマクロの視点があります。次に、各チームや地域コミュニティなどを対象にするメゾの視点があり、もう1つ、各チームのファンの意識や行動などを対象とするミクロの視点もあります。

ただ、3つの視点といってもアプローチの違いであって、まったく異なる研究をしているわけではありません。それぞれの視点が絡み合う部分も含めてプロスポーツを総合的にとらえていくようにしています」

《つづく》

●次回は「Jリーグでみるプロスポーツのマーケティングについて」です。

■早稲田大学 スポーツ科学学術院

▲原田 宗彦 教授

Lineup

第15回
工学院大学
工学部電気システム工学科

第14回
日本女子大学
家政学部被服学科

第13回
慶應義塾大学 経済学部

第12回
成蹊大学
理工学部情報科学科

第11回
早稲田大学
スポーツ科学学術院

第10回
首都大学東京大学院
都市環境科学研究科

第9回
明治大学
情報コミュニケーション学部

第8回
実践女子大学 生活科学部

第7回
東京工業大学大学院
理工学研究科

第6回
早稲田大学
教育学部地球科学教室

第5回
埼玉大学 教養学部

第4回
東京農工大学大学院
工学教育府応用化学専攻

第3回
青山学院大学
文学部日本文学科

第2回
東京理科大学
薬学部生命創薬科学科

第1回
東京大学大学院
情報理工学系研究科