そこらへんのワカモノ

若年者就労支援などの活動を行う、認定NPO法人「育て上げネット」理事長の工藤啓氏とスタッフによるエッセー

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SNSを使った相談が広がっています
~どんな相談が寄せられているのか~

認定特定非営利活動法人 育て上げネット 理事長
工藤 啓(くどう・けい)
※組織名称、施策、役職名などは掲載当時のものです
公開:

悩みや不安をSNSで相談できると言っても、具体的にどのようなことを相談できるのかイメージしづらいと思います。そこで厚生労働省が集計した約12,000件の相談内容(PDF)を参考に見てみたいと思います。

相談内容の多い順に「メンタル不調(2,357件)」「自殺念慮(1,780件)」「家族(1,187件)」が上位3項目で、「学校」「男女」の悩みが続きます。長野県とLINE社が行ったレポート(PDF)はもう少し詳しいです。

「交友関係・性格の悩み」「恋愛に関する悩み」「学業・進学の悩み」「いじめに関すること」が上位ですが「性・からだのこと」「不登校に関すること」などの相談も寄せられています。長野県が行ったSNS(LINE)相談の相談現場に私も伺いました。

部活の先輩のこと、親友とうまくいかないことなど、本当に多様な相談があり、「死にたい」という言葉もあれば、ちょっとやってみましたというカジュアルなメッセージもありました。しかし、テキストとスタンプだけしか情報がありませんので、相談員はすべてを真剣に、本当に真剣に返信をしていました。

中には毎日のように何時間もメッセージを送るようなひともおり、もしかしたら、相談窓口や電話だと相談できなくても、SNSだったから悩みを打ち明けることができるようになったのかもしれません。

公益財団法人関西カウンセリングセンターが行ったSNS相談では、私が代表を務める認定NPO法人育て上げネットと連携し、LINE相談から始まったものの、実際に会って話したいといってくれた若者のもとに、育て上げネットの職員が伺って、対面相談もしました。やはりLINEで相談できることがきっかけでした。

さて、夏休みが終わりを迎える、または新学期が始まったという高校生のなかには、少し不安が高まっていたり、悩みを持っていたりするひとがいるかもしれません。いま、たくさんのSNSで相談できるようになっています。対面や電話はちょっと、という方でもSNSだったら相談してみてもいいかな、と思うかもしれません。

たくさんあるため全部を紹介はできませんが、厚生労働省のサイトに複数の相談先が記載されています。また、育て上げネットが運営する若者自立支援センター埼玉/かわぐち若者サポートステーションでも、LINE相談を行っております。ちょっとのぞくだけ、登録しておくだけでも構いません。何かあれば活用してみてください。

認定特定非営利活動法人
育て上げネット 理事長
工藤 啓
1977年東京生まれ。2001年、若年就労支援団体「育て上げネット」設立。2004年5月NPO法人化。内閣府「パーソナルサポートサービス検討委員会」委員、文部科学省「中央教育審議会生涯学習分科会」委員、埼玉県「ニート対策検討委員会」委員、東京都「東京都生涯学習審議会」委員等歴任。著書『大卒だって無職になる』(エンターブレイン)、『ニート支援マニュアル』(PHP研究所)、『NPOで働く-社会の課題を解決する仕事』(東洋経済新報社)ほか

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