そこらへんのワカモノ

若年者就労支援などの活動を行う、認定NPO法人「育て上げネット」理事長の工藤啓氏とスタッフによるエッセー

122-1

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自宅でどう過ごしたらいいのか
~自分を守り、他人を守ろう~

認定特定非営利活動法人 育て上げネット 理事長
工藤 啓(くどう・けい)
※組織名称、施策、役職名などは掲載当時のものです
公開:

世界が一変してしまいました。前回、ここでの原稿を書いているときには、まさか新型コロナウイルスが、ここまで私たちの生活に影響を与えるとは思いもしませんでした。遠い中国・武漢での出来事だったはずが、一瞬で日本の、私たちの日常生活を覆いました。

インターネットや物流、何より私たち人間が国境を越えて移動できることが当たり前。それどころか、生活の基盤を強く支えていることを改めて感じました。

誰もが不安です。進級しても学校は始まらず、新しい学びの場に進学された方にとっては、何もかもが初めてのところ、私たち人類の多くが直面している「初めて」が重なりました。

私の子どもたちはまだ小さいのですが、それでも何かおかしい、すごく変わったというのを感じているのか、ちょっと不安定な毎日となっています。

テレビやインターネットでは連日のように新型コロナウイルスについて報道されています。少し前までは医療機関の情報が多く、最近では学校や仕事の情報が多い気もします。そして各地の感染者数や亡くなられた方の数は毎日目に入ります。

私は感染症の専門家ではありませんが、少なくとも私自身と家族や職場の仲間、そしてすれ違う他人を守れるよう、日常を過ごしています。手洗い・うがいは「まあ、いいか」と思いがちです。それでも自分は大丈夫でも、移してしまった誰かのことを想像することで、面倒くさがらずにやっています。

もちろん、自分と他人を守るため外出は極力減らすようにしていますが、一方で仕事や、大きくは教育、経済のことも心配です。多くのひとが「いま大切なこと」について語るなかで、私自身も「本当に大切にするべきことは何か」で迷うことがあります。

自宅での生活が長くなり、外出をしないことを求められます。もともとそれほど自宅にいることが嫌いではありませんが、それでも「ダメ」となると不安もストレスもかかります。

若者や子どもたちは重症化する割合が高くないという情報も出ています。重症化リスクは誰であっても少ない方がいいに決まっています。ただ、重症化しやすいひとがいる以上、自分自身は影響がなくても、ウイルスの運び手にならないよう気を付けることが、いまできることではないかと思います。

このような話はすでに耳にタコができるものだと思いますが、早く日常が回復するためにも、改めてこれを読んでくれるひとたちと自分を守ること、他人を守ることを意識していきたいと思います。

認定特定非営利活動法人
育て上げネット 理事長
工藤 啓
1977年東京生まれ。2001年、若年就労支援団体「育て上げネット」設立。2004年5月NPO法人化。内閣府「パーソナルサポートサービス検討委員会」委員、文部科学省「中央教育審議会生涯学習分科会」委員、埼玉県「ニート対策検討委員会」委員、東京都「東京都生涯学習審議会」委員等歴任。著書『大卒だって無職になる』(エンターブレイン)、『ニート支援マニュアル』(PHP研究所)、『NPOで働く-社会の課題を解決する仕事』(東洋経済新報社)ほか

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