そこらへんのワカモノ

若年者就労支援などの活動を行う、認定NPO法人「育て上げネット」理事長の工藤啓氏とスタッフによるエッセー

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進路変更をすることになったら
~進学から就職に変えるとき~

認定特定非営利活動法人 育て上げネット
山崎 梓(やまざき・あずさ)
※組織名称、施策、役職名などは掲載当時のものです
公開:

この記事は1月末頃に書いているのですが、もはや1か月先も想像できません。少しでも社会が落ち着きを取り戻していることを願うとともに、そんな苦しい状況で受験シーズンを迎え、乗り越えたみなさんに労いの言葉を伝えるくらいしかできないことにやきもきします。

もしかすると「進路が決まらなかった⋯」という方にとっては、まだまだ不安な日々が続いているかもしれません。

私自身、浪人生活をしたことがあるのですが、受験が終わって、卒業式が過ぎてからしばらくは無気力が続く日々。あと1年間、勉強だけしていれば良いのか、アルバイトで生活費くらいは家に入れたほうが良いのか、と浮かんできた選択肢のどれを選んでも未来に明るさは感じませんでした。

私の場合、3月中には予備校から連絡が来て、早く勉強しろと選択肢を狭めてくれたので、少しずつ前進させられるようになりましたが、まったくの別の道、例えば社会人になろう、仕事に就こうと思うと、その道では自主性が強く求められます。

浪人生活以上に、何からすればいいかわからないとなる方も多いと思います。正解があるわけではありませんが、オススメできるのは若者支援の団体とつながることです。

使いやすいのは「地域若者サポートステーション(サポステ)」で、日本全国にあり直接行って相談することができることが魅力です。仕事探しといえば「ハローワーク」も全国にあるのですが、第三者の支援員からのアドバイスを受けながら自分に合う仕事や求人情報の見方を教えてもらえるサポステが、第一歩としては良いと思います。

サポステや支援機関が身近にない場合、最近はオンラインでの相談ができる場所が増えています。住んでいる地域の方でないと利用できないときもありますが、お住まいに関係なく利用できるものがほとんどです。

学校生活を卒業して終えると、無条件で助けてくれる大人の存在がぐっと減ります。毎日顔を合わせる先生もいなくなるし、友人たちも自分のことで忙しくしている時期で、それぞれ精一杯になりがちなのです。自分のことを話せる相手が減ってしまって悩みを抱え込んでいると、身動きが取れなくなっていき、家にひきこもりがちになって⋯というような話も、私たちのところに相談をされる方から見聞きします。

若者を支えたいと考える人はたくさんいます。ぜひ頼れるものは存分に使って、進路変更の選択が悪いものにならなければ幸いです。

認定特定非営利活動法人
育て上げネット 理事長
工藤 啓
1977年東京生まれ。2001年、若年就労支援団体「育て上げネット」設立。2004年5月NPO法人化。内閣府「パーソナルサポートサービス検討委員会」委員、文部科学省「中央教育審議会生涯学習分科会」委員、埼玉県「ニート対策検討委員会」委員、東京都「東京都生涯学習審議会」委員等歴任。著書『大卒だって無職になる』(エンターブレイン)、『ニート支援マニュアル』(PHP研究所)、『NPOで働く-社会の課題を解決する仕事』(東洋経済新報社)ほか

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