EYE's Journal

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33-2

シリーズ33 2017~2018年度 新・高校3年生対象
Part.2
全国主要25国公立大学 受験対策ガイド
【南関東・東京】
千葉大学東京大学東京医科歯科大学
東京外国語大学東京工業大学一橋大学横浜国立大学

解説:駿台予備学校
※組織名称、施策、役職名などは原稿作成時のものです
公開:
 更新:

2018年度入試をめざす新・高校3年生のみなさんが、大学入試に向けて本格的な対策をスタートさせる時期になりました。そこで、主要国公立大学25大学について、センター試験の目標ラインや個別試験の特徴や対策など今後の学習の指針となるポイントについてまとめましたので、受験勉強のスタートダッシュに役立てください。なお、2016年度入試までの出題内容と2017年度の募集要項に基づいて作成していますので、必ず2017年度入試問題や2018年度入試の選抜要項・募集要項などで最新の情報を手に入れてください(全4回)。
※下記はすでに終了した入試の情報です。

千葉大学
【国立大学・千葉県千葉市】
学部:
文/教育/法政経/理/医/薬/看護/工/園芸/国際教養
●下記はすでに終了した入試の情報です。

千葉大は、国立大学では唯一の法政経学部・園芸学部・看護学部を有するなど、ユニークな学部・学科が多数設置されている大学です。さらに、2016年度入試から人気が高まっているグローバル系の国際教養学部が新設されました。

2017年度の前期日程の入試配点をみると、教育学部の一部の募集区分と薬学部を除いて個別試験重視の配点となっています。特に、医学部医学科はセンター試験:個別試験の配点が450点:1,000点と個別試験がセンター試験の2倍以上となっています。

前期日程合格者のセンター試験平均得点率は、医学部医学科で約90%、薬学部で約87%、これ以外の学部・学科では概ね70%~80%です。

また、個別試験の問題は、どの科目も基礎を押さえておけば合格にたどりつくことが出来る国公立大学として標準レベルの入試問題です。難問が出題されないだけに、難関学部志望者は高得点が要求されることから、ケアレスミス等による無駄な失点は絶対にしないことが重要です。

東京大学
【国立大学・東京都文京区】
学部:
法/経済/文/教育/教養/工/理/農/薬/医
●下記はすでに終了した入試の情報です。

東大は、前期日程はセンター試験110点、第2次学力試験440点、総合点550点で合否判定が行われます。すべての科類で2段階選抜の実施が予告されており、その実施予告倍率は文科各類が約3.0倍、理科一類が約2.5倍、理科二類が約3.5倍、理科三類が約4.0倍です。

2016年度入試では、文科一類、文科二類、理科二類では第1段階選抜が実施されず、実施された科類でも1次通過最低得点率は文科三類79.8%、理科一類80.9%、理科三類77.1%で、かつてと比べるとハードルは低くなっています。

第2次学力試験は、英語は記述式とマークシート方式を併用する形式です。個々の問題は決して超難問ではありませんが、試験開始45分後に実施されるリスニングを挟んで5つの大問を手際よく解答していく能力も試されます。

他の教科では高度な記述力、論述力を要する設問が中心で、基礎力を完璧にした上で、過去問などを用いて答案作成力を向上させることが重要です。なお2016年度入試から後期日程が廃止され、推薦入試が始まりました。

東京医科歯科大学
【国立大学・東京都文京区】
学部:
医/歯
●下記はすでに終了した入試の情報です。

東京医科歯科大の前期日程は、医学部医学科と歯学部歯学科のセンター試験:個別試験の配点が180点:360点と個別試験重視の配点となっています。しかし、受験生のレベルが高いことから個別試験での逆転はそう簡単ではなく、センター試験ではできるだけ失点しないようにする必要があります。

センター試験の得点率は、過去の合格者平均点を参考にすると、医学部医学科は90%以上、医学部保健衛生学科・歯学部歯学科は80%前後、歯学部口腔保健学科も70%近くが求められます。

また、個別試験では英語で1,500語程度の超長文1題のみが出題されるという特徴がありますが、全体としては国公立大学の標準的なレベルの問題が出題されています。それだけに、最難関医学部医学科の一つであることから小さなミスは許されません。

後期日程は、医学部医学科、歯学部歯学科のみで実施されます。センター試験重視の配点ですが小論文の内容も難しいため、その対策も必要となります。

東京外国語大学
【国立大学・東京都府中市】
学部:
言語文化/国際社会
●下記はすでに終了した入試の情報です。

東京外国語大の前期日程は、外国語大学という特性から、英語の配点が高くなっています。センター試験では450点満点で200点、個別試験では400点満点で300点の配点で、センター試験と個別試験を合わせると総合点の6割近くを占めています。

特に、個別試験の英語の難易度はかなり高いことから、まずは英語の学力アップを目標に重点的に学習を進めてください。また、2016年度入試では、世界史は近世から近代を中心に出題され、日本史は近代から現代を中心に出題されました。

センター試験の理系科目の配点は低く、数学は1科目50点、理科は地歴公民と合わせて2科目選択で100点なので、理系科目が少々苦手でも英語が得意であれば十分に合格を狙うことが出来ます。

言語文化学部、国際社会学部ともに募集単位(言語、地域)によって合格最低点にかなり差があり、言語文化学部の英語や国際社会学部の西南ヨーロッパ第2といった募集単位は合格最低点が高く、難易度も高くなっています。

東京工業大学
【国立大学・東京都目黒区】
学部:
理/工/生命理工
●下記はすでに終了した入試の情報です。

東工大は、前期日程では第1類から第7類までの7つの類で募集が行われ、出願に際しては第1志望と第2志望の2つの類を志望できます。

個別試験では、理系科目の配点比率が80%と非常に高いため、数学と物理、化学をきちんと完成させることが大切ですが、標準的なレベルの問題が多いため、まず、高校の授業をきちんと理解することが大切です。その上で、過去問を徹底的に研究し解答力を身に付けることが重要です。特に数学は試験時間が3時間と長いため、3時間という時間の感覚を身に付けておくと良いでしょう。

前期日程では、センター試験で950点満点中、基準点の600点を満たしていれば個別試験への出願が可能です。したがって、例年センター試験後にセンター試験失敗組が他大学からの志望変更により流入するという特徴があります。

また、後期日程は第7類のみで実施され、化学を中心とした設問による総合問題が出題されます。

一橋大学
【国立大学・東京都国立市】
学部:
商/経済/法/社会
●下記はすでに終了した入試の情報です。

一橋大は、2018年度入試から法学部、経済学部、社会学部でも推薦入試を導入し、法学部、社会学部は一般選抜の後期日程を廃止します。

センター試験よりも第2次試験の配点がかなり高い2次試験重視の大学ですが、2016年度入試前期日程における第1段階選抜通過ラインは、最も高かった社会学部で、得点率は約76%と際立って高いラインではありません。しかし、合格者の平均得点率はどの学部も例年85%前後で、この程度の得点率が合格への必要条件といえます。

また、センター試験の配点を見ると、どの学部も理科は軽視できません。特に社会学部〈前期〉はセンター試験180点満点のうち理科が100点と圧縮されずにそのまま加点されるので、理科の対策には十分な配慮が必要です。

第2次試験の入試問題は、どの科目も一筋縄ではいかない応用問題が出題されます。そのため合格するには早期に基礎を固め、そこから応用問題に対処できる発想力、思考力、計算力等を養成する必要があります。

横浜国立大学
【国立大学・神奈川県横浜市】
学部:
教育/経済/経営/理工/都市科学
●下記はすでに終了した入試の情報です。

横浜国立大は、2017年度から都市科学部が新設、教育人間科学部は教育学部へ改組され、経済学部、経営学部、理工学部も学科が改組されるので、まずは研究したい分野がどの学部・学科に設置されているか、しっかりと確認して入試本番に臨みましょう。

入試配点では、文系学部は経営学部〈後期〉が均等配点となっている以外はセンター試験重視の配点ですから、センター試験で高得点が求められます。特に、教育学部と個別試験で教科試験を課さない経営学部〈前期〉は、センター試験で合否がほとんど決まることから、センター試験では8割以上を目標としてください。

個別試験は、どの科目も基礎をしっかりと押さえておけば合格点を獲得できる国公立大学の標準レベルの問題ですが、高得点が要求されるので、ケアレスミスを少なくして他の受験生と差をつけるかがポイントといえます。

なお、理工学部は個別試験重視の配点で、科目数も多いため個別試験の対策を十分に行ってください。

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