EYE's Journal

いま知りたい教育関連のテーマについて、ドリコムアイ編集部が取材・調査

53-15

シリーズ53 令和3年度大学入学者選抜
Part.15 
入試直前
冬期の学習計画(後編)
~志望校合格への最短ルート~

解説:駿台教育研究所
※組織名称、施策、役職名などは原稿作成時のものです
公開:

いよいよ大学入学共通テスト(以下:共通テスト)、個別試験が近づいてきましたね。駿台教育研究所の吉井氏に入試直前期の学習方法をアドバイスいただきました。現役生は直前まで学力が伸びる可能性が高いです。焦らずに、できる準備を効率的にしましよう。

まだ間に合う
共通テスト直前のチェックポイント

センター試験の時代から受験生の感想として聞かれるのが「試験時間が足りなかった」です。

これまで受験した共通テスト対策模試(マーク式模試)を、例えば解答時間を10分短くしてもう一度解き直したり、予備校や塾の1日完結型の共通テスト対策講座を受講して実戦力を養うことも有効な手段の一つです。

センター試験から共通テストに変わることで、大きな変更点は2つあります。
①英語リーディング・リスニングの出題形式と配点の変更
②数学Ⅰ、数学Ⅰ・Aの試験時間が60分から70分に変更

です。

現役生にとっては共通テストが初めての経験なので、センター試験と比べようがありません。これまでやってきた学習を信じて本番に臨んでください。

注意点は、難易度や配点が変わる可能性があることで、過去のセンター試験でのデータはあくまでも参考にすぎないことです。

自分の共通テスト受験が全て終わったら、正確な自己採点を行い「自己採点集計」を提出し、国公立大の受験校選定や私立大共通テスト方式の合格可能性の見極めに役立ててください。

〈ポイント〉
試験時間を意識した訓練
実戦力を養い、入試本番に臨む
受験後は、正確に自己採点する

気持ちを切り替えて
個別試験に向けて準備しよう

共通テストが終わったら、共通テストのことは全て忘れ、国公立大の個別試験と私立大の一般選抜入試の対策に全力を注いでください。

終わってしまった共通テストの結果に執着し、切り替えられずにいる受験生を多く見てきました。残された時間は少ないので、1分1秒も無駄にしないことが本当に大切です。

受験する大学の過去問対策は必ずすべてやりましょう。その際に「目標校」は5年分、「実力相応校」は2~3年分、「安全校」は1~2年分など分量を決めてやると良いと思います。

最終的に第1志望に合格すれば良いのですが、対策が不十分で第2志望以下に不合格なんてことも珍しくありません。第1志望校の受験日をベストコンディションで迎えるために、押さえるところは確実に押さえることが重要です。メリハリをつけて対策してください。

また、入試を大きく変える大学については、ホームページでサンプル問題を公表している場合があります。必ず、一度解答を作るようにしてください。

〈ポイント〉
共通テスト後の気持ちの切り替えが重要
受験する大学の過去問対策
大学ホームページで最新情報をチェック

なりたい自分になる
第一志望をあきらめない

2020年は新型コロナウイルス感染症一色だったと言っても過言ではない思います。駿台でも前期・1学期は対面授業の開始が遅れ、6月までは映像での授業受講でした。これまでと一味も二味も違う受験生活を送ったみなさんにとって、大学入学共通テスト元年と新型コロナウイルス感染症が重なる2021年度入試は忘れられないものになるでしょう。

受験生の志望動向を見ると、日々報道されている医療従事者を取り巻く厳しい環境や、観光業や運輸業、飲食店や娯楽施設などのサービス業の大きな打撃を目の当たりにすることで、それらの系統志望者に少なからず影響を与えている様子も見られます。

一方で、オンライン授業やリモートワーク(在宅勤務)など、これまでの日本では遅れていたICT関連の技術や通信インフラの整備などが急速に発展することで、志望者数が増加している系統もあります。

今、自分が何に興味があって、何がしたいか。志望大学・学部選択の基準はここにあります。コロナウイルスは必ず終息します。大学を卒業する4年後・6年後の自分がどのような人間になっていたいのか、第一志望をゆずらずに、残り少ない受験生活を悔いなく過ごしてもらいたいと思います。

駿台の冬期講習は、共通テスト全科目と主要国公立大個別(2次)試験・難関私立大入試に焦点をあわせた「実戦力養成」を目的とした講座を設定しています。また、直前講習は、共通テストを含め志望校合格に必要な答案を書き上げる「実戦演習」を目的としています。

入試本番を控えて冬期・直前講習ともに、限られた時間で万全を期すことができるよう、講義形式の講座とテスト演習中心の講座を取り入れ、最終チェックを十分に行えるカリキュラムを編成しています。入試対策の総仕上げにぜひご活用ください。

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