進路や学部・学科選びのポイントを、センセイ・センパイにインタビュー。
シリーズ1 業界で活躍中のセンパイにきく
アコガレ★JOBインタビュー season 1
Part.8 自動車・航空(のりもの)業界
グランドハンドリングスタッフ
(2014年4月より ANAエアポートサービス株式会社)
山本 航也(やまもと・こうや)さん
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世の中のさまざまな職業の中から、人気の業界で活躍している21名(21職種)にインタビュー。それぞれの職業について、しごとの内容や、やりがい、面白さなどについて、語ってもらいました。「どんな人に向いているか」「なるにはどうすればいいか」など、これから進路を決めようとしている高校生に向けて紹介します。
到着便を出発便に変身させる
地上作業のプロフェッショナル
航空機には、到着と出発に伴う地上支援が必要です。この地上支援は、総称して「グランドハンドリング」と呼ばれており、その業務内容は多岐にわたります。
皆様に最も馴染み深い業務は、両手に持ったパドルで航空機を駐機場に誘導するマーシャリング業務かもしれませんね。
ほかにも、ターミナルと航空機の出入り口をつなぐボーディングブリッジの着脱業務、手荷物や貨物の搭降載業務、後進ができない航空機を駐機場から自走できる場所まで特殊車両で押し出すプッシュバック業務、整備が必要な航空機を格納庫へ移動させたりするトーイング業務、そして、清掃作業なども、グランドハンドリング業務に含まれています。
グランドハンドリングスタッフに求められていることは、到着した航空機に対して、安全かつ迅速に、丁寧な地上支援を施し、出発便として定刻通りに飛び立たせること。したがって、いずれの業務も、個々の力量と同時にチームワークが重要ですね。
航空機の円滑な運航を
チームで支える縁の下の力持ち
僕の場合は、子どものころから飛行機が大好きで、「将来は飛行機のそばで仕事をする!」と心に決めていました。ずっと憧れていた仕事ですから、日々の仕事はとても充実しています。
ただ、雨や雪、暑さ寒さに関係なく、常に高いパフォーマンス力を発揮する必要がありますから、大変なときも当然あります。特に、台風の前後はスタッフ全員が必死です。
「飛行機が遅れて到着した時には、通常よりも手際良くハンドリングを完了させ、定刻の出発に間に合わせる」。そんな思いで、チームが一丸となって業務に臨みます。その分、定時に航空機を飛ばせたときの達成感は計り知れません。
この仕事の魅力は、ほかにもあります。たとえば、「行ってらっしゃい!」「楽しいフライトを!」の気持ちを込めて、出発便に手を振るのですが、そんな僕たちに気付いて、窓から手を振りかえしてくださるお客様を見つけると、素直に嬉しいですね。また、引退するパイロットのラストフライトに立ち会えるなど、感動の場面に思わず胸が熱くなることもありますよ。
どんな状況下でも、決められたことを、きちんとこなせる生真面目さが必要な仕事です。また、たくさんの資格の取得が必要ですから、向上心のある人がいいですね。ちなみに、国際線のパイロットとのやりとりはすべて英語なので、英語はしっかり勉強しておくことをおすすめします。