進路や学部・学科選びのポイントを、センセイ・センパイにインタビュー。
シリーズ6 業界で活躍中のセンパイにきく
アコガレ★JOBインタビュー season 4
Part.19 エンタメ(スタッフ)業界
イベントプロデューサー
代表・音楽イベントプロデューサー
長谷川 篤司(はせがわ・あつし)さん
公開:
世の中のさまざまな職業の中から、人気の業界で活躍している21職種の方々にインタビュー。それぞれの職業について、しごとの内容や、やりがい、面白さなどについて、語ってもらいました。「どんな人に向いているか」「なるにはどうすればいいか」など、これから進路を決めようとしている高校生に向けて紹介します。インタビュー動画も合わせてご覧ください。
地方公共団体・公的団体・民間企業から依頼を受け
街の中にステージを作って音楽イベントを開催する
私たちは、音楽には力があると思っていて、「音楽でたくさんのハッピーを作ろうと」いうスローガンで活動しています。
具体的には横浜市や川崎市などの地方公共団体や、地域振興財団などの公的な団体、そして民間企業などから依頼され、例えば横浜はジャズの街ということで、「横浜ジャズプロムナード」というイベントの事務局を我々が請け負ったり、川崎だとアジアの方々が多いので、音楽イベントを通じて交流を図ったります。
各団体や企業から予算をいただいて街の中にステージを作り、そこで音楽イベントを行いますが、出演するミュージシャンは基本的にアマチュアや市民の音楽活動家が多く、ジャンルはさまざまです。彼らに演奏の機会というか晴れの舞台を作る一方、イベントを訪れる人には、ふだん聞いたことのない音楽に出会えて、生演奏の楽しさを体験できるという構成です。
私たちはNPO法人ですので、関わる人はボランティアが多いのですが、私と事務局員数名はお給料を頂いて活動を継続しています。
イベントを訪れた人の心からの笑顔がうれしい
華やかなイベントの陰ではスタッフの地味な業務
私たちの仕事は、クライアントや主催者の希望や意向を確認した上で、それを実現させる「企画提案」、そして企画したものを当日行うための「制作業務」、会場を借りる場合は「会場の手配」、「出演者との交渉」などの準備をすることです。そしてイベント当日に必要なスタッフ集めもします。ボランティアの人もいれば、プロでなければ務まらない音響・照明スタッフ、警備員の手配など、人を配置する仕事も多くあります。
音楽イベントを開催することが仕事ですので、予定通りに執り行えば、成功となりますが、会場で私の知らない人が、笑顔で「楽しかった~」と言葉を残して帰っていくところを見ると、とてもうれしいです。わざわざ会場に足を運んでくれて、音楽に触れて笑顔になっていただけるのですから、やり甲斐を感じます。
音楽イベントは、華やかに見える一方で、私たちイベントプロデューサーは裏方ですから、ほとんどパソコンに向かって資料を作ったり、交渉したりと、地味な仕事が多く、また生活の時間が不規則になるのが大変です。
イベント会社は、こうなったら面白いとか、こうしたら誰かが喜ぶはずだとか、妄想する力、そして妄想したものを実現させる実行力、この二つの能力が必要な仕事だと思います。
それに加えて、失敗を恐れずに計画して実行できる力を持っている人が向いていると思います。