進路や学部・学科選びのポイントを、センセイ・センパイにインタビュー。シリーズ2 大学・短期大学17学問系統別、大学の先生に聞く「学部・学科選択のポイント」
Part.3学び系統03
語学・コミュニケーション
【学べること】総合語学、欧米圏語学、アジア圏語学、日本語、その他エリア言語、コミュニケーション学など
池田 伸子(いけだ・のぶこ) 教授
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進学先を検討する際、将来の目標や学びたいことを明らかにしたうえで、自分の希望にあった勉強・研究ができる進学先を探すことが重要だ。具体的に学部を検討してみると、同じ名称の学部はたくさんあり、大学によって学ぶ内容に特徴があることがわかる。では、どのような点に注目してこれらの学部を検討していけば良いだろうか。ここでは17の学問分野別に、大学の先生にインタビュー。自分にふさわしい学部を選択するコツ・ポイントについてアドバイスをもらった。
英語+αの複言語主義をベースに、現場に寄り添う国際協力、開発、教育等に携わる人材を育成。留学は目標ではなく、社会へ出るための通過点として。
異なる母語を持つ個人がいて、その個人が集まれば多言語、多文化の集団になります。
違う言語や文化的背景を持つ者同士が、価値観を共有しながらコミュニケーションを行う際に生じる様々な事象を考えるのがこの学問で、立教大学でも「末っ子」の新しい学部。入学してから、こんなこともできるのかと気づく学生も少なくありません。それほど多様な可能性をもっているとも言えます。
コミュニケーションを国際政治・国際経済の面から考える手法がある一方で、とりわけ立教大学では、言葉のたいせつさを重視しています。外国語は英語プラス少なくとももうひとつの言語を習得します。
言語は、学ぶ意志さえあればいくつでも履修することが可能ですが、外国語学とも違うのは、言葉ができるだけの人は育てないということ。その言葉が使われるコンテクストを読み解くことが重要で、言語を学ぶことが目的なのではありません。それを使って何をするか、問題解決のツールとして言語を位置付けている点が特徴です。その上で、問題は解決できるものばかりではないこと、理解し合えない中でどう解決の糸口を探していくかということを学ぶのも大切だと思っています。
本学部では、原則として2年生の秋からの留学が必修です。さらに交換留学生などに選ばれて長期留学する学生もいます。
1学年の定員が115名と少数であることのメリットを活かして、入学直後には学生同士のディスカッションを徹底して行うなど、異文化間のコミュニケーション以前に個人間のコミュニケーション能力の向上にも力を入れています。
違う意見をしっかり聞き、理解出来る力を醸成することで、異なる地域、文化の人同士がともに幸せになることを目指します。この分野で学校を選ぶときには、Webサイトで教員の専門分野をチェックしてみるといいでしょう。
ひとことで異文化間のコミュニケーションと言っても、国際政治やグローバル経済からのアプローチなのか、それとも国際交流や支援なのか、自分が本当にやりたいことが先生の専門分野と合致するかどうかも学校や学部選びの重要なポイントになると思います。