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進路や学部・学科選びのポイントを、センセイ・センパイにインタビュー。シリーズ2 大学・短期大学17学問系統別、大学の先生に聞く「学部・学科選択のポイント」

Part.11

学び系統11
理工学・工学

【学べること】機械工学、電気・電子、土木・建築、航空宇宙工学、化学・応用化学、物理・応用物理学、生命化学、生命工学など

芝浦工業大学 システム理工学部
澤田 英行(さわだ・ひでゆき) 教授
※組織名称、施策、役職名などは取材当時のものです
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進学先を検討する際、将来の目標や学びたいことを明らかにしたうえで、自分の希望にあった勉強・研究ができる進学先を探すことが重要だ。具体的に学部を検討してみると、同じ名称の学部はたくさんあり、大学によって学ぶ内容に特徴があることがわかる。では、どのような点に注目してこれらの学部を検討していけば良いだろうか。ここでは17の学問分野別に、大学の先生にインタビュー。自分にふさわしい学部を選択するコツ・ポイントについてアドバイスをもらった。

システム工学に理学の広がりを加え、さらに総合的に問題解決の手法を学び、ものづくりや社会のしくみづくりに携わる人材を育成する。

▲澤田 英行教授

生活を営む現場からさまざまな要素が関連づけられ形づくられる現代社会の問題は、専門分野の枠を越えています。その解決方法を、学問体系を横断して関連づけるシステム工学の手法に理学の広がりを加えて提示するのがシステム理工学の考え方です。

そのために、総合的解決策を追究するシステム思考、目的達成の機能をつくるシステム手法、問題解決の人・知識・技術を統合するシステムマネジメントを学びます。理論を学んで現実に向き合い、実践する学びの場で、新たな視点で、複雑化している理工学分野で「もの」や「こと」のしくみを解明し、横とのつながりを重視した付加価値のあるものづくりや、新たな枠組みを考えることができる創造力豊かな人材を育てるのが目標です。

現代社会は複雑化し、激しい環境変化が起こっています。基礎学力と専門知識だけではない、社会の課題を総合的に問題解決するための「社会人基礎力」の習得が、社会から強く求められています。社会で活躍できる経験と知識をもった人材を育成していきます。

システム理工学部は、従来のシステム工学と理学の相乗効果により誕生した分野です。学ぶ内容も社会科学・環境科学・生命科学などの分野や、新たな境界領域分野に積極的に進出していきます。

身の周りにあるさまざまな「もの」や「こと」のしくみや成り立ちに関心を持って、それについて考えたいと思う人、またそのしくみや成り立ちに自分から関わってみたいと思う人、さらに、ものづくりを通じて社会に貢献したいと思う人は、この分野に興味を持てると思います。

高校生へのアドバイス

理学部、工学部あるいは理工学部をもつ大学はたくさんありますが、システム理工学部という学びの場はまだあまり多くありません。また、理工学部においても、理学、工学の別の学科に分かれていたり、いずれかの分野の比重が高いなど、各校に個性があります。

学科を横断した学びの場があるのか、それぞれの学科や専門科目がどのような配置になっているのかは、Webや学校案内、オープンキャンパスで直接質問するなどして検討すると良いでしょう。

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