進路や学部・学科選びのポイントを、センセイ・センパイにインタビュー。
シリーズ1 業界で活躍中のセンパイにきく
アコガレ★JOBインタビュー season 1
Part.15 バイオ・化学・環境業界
環境マネジメントシステム審査員補
事業推進本部 環境システム部 主任
立石 郁(たていし・いく)さん
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世の中のさまざまな職業の中から、人気の業界で活躍している21名(21職種)にインタビュー。それぞれの職業について、しごとの内容や、やりがい、面白さなどについて、語ってもらいました。「どんな人に向いているか」「なるにはどうすればいいか」など、これから進路を決めようとしている高校生に向けて紹介します。
環境に関わる案件の
調査、支援、教育に携わる
弊社では、企業や自治体が持続的な成長を目指すとき、それを環境面から支援したり、具体案を提案することを主な業務としています。
社としての業務内容は多岐にわたりますが、分かりやすい事例をあげると、A社が「社をあげて省エネに取り組みたい」と希望したときに、何にどう取り組むのが最適かを一緒に考えていきます。調査を行い、問題点を洗い出し、それに基づいて効率的かつ実現可能な提案をしていくのです。必要に応じて配布する資料を作成したり、活動に取り組む皆さんの環境に対する意識を高めるためのセミナーの講師を務めたりもします。
大概は、半年から1年の契約の中で調査や提案を行っていくので、週の半分はお客様を訪ね、打ち合わせやご提案をさせていただく感じですね。企業や自治体のトップが思い描いている最終形を正しく理解すると同時に、具体的施策を実践する社員や職員の方の思いもしっかりと拾い、両者の意見を調整しながら、「お客様と共に頑張っていく姿勢」がとても重要な仕事だと思います。
企業や自治体が
ISO14001を取得するために
ISO(アイエスオー)とは、民間機関の名前で、「国際標準化機構」を指します。本来は、国際間での貿易が楽になるようにと、どの国にも通じる規格を決めるために発足したものですが、現在のISOは多様な分野の規格化に取り組んでいます。
なかでも、環境を管理する国際規格はISO14001と呼ばれています。分かりやすく言うと、企業や自治体が活動をするうえで、できるだけ周囲に悪影響を与えないための必要事項が定められた規格のことです。
環境マネジメントシステム審査員になるためには、環境問題についてはもちろんのこと、環境に関する法律にも精通している必要があるため、就職してからも覚えることがたくさんあります。
また、環境に関する知識や経験だけではなく、「マネジメント」という言葉のとおり、企業の経営や組織の運営についても、ある程度の知識や経験が必要な仕事です。ちなみに、環境マネジメントシステム審査員には、審査員補、審査員、主任審査員の3段階があります。
人と関わらずして成立しない仕事ですから、まずは人とコミュニケーションをとることが好きな人。そして、環境問題に関心があり、分析力に長けている人ですね。
また、お客様の考えや意見に沿った計画を立てる力が必要なので、柔軟性のある人に向いている仕事だと思います。