EYE's Journal

いま知りたい教育関連のテーマについて、ドリコムアイ編集部が取材・調査

12-3

シリーズ12 高等学校における防災対策についてのアンケート調査
Part.3 
設問8~設問10

編集部
※組織名称、施策、役職名などは原稿作成時のものです
公開:
 更新:

ドリコムアイ.net編集部では、2012年2月22・23両日、東日本大震災から1年を迎えるのを前に、関東1都6県と山梨、静岡県の高等学校1,525校を対象にした「防災アンケート調査」を実施した。このページではQ8~Q10の集計結果を報告する。

Q8 校内にガイガーカウンターはありますか?

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『ある』と回答した学校は全体の43.2%、『ない』と回答したのは54.5%、『無回答』2.3%であった。

各県別に『ある』と回答した学校の割合を見てみると、最も多かったのは『栃木県』76.9%。次いで『茨城県』74.1%、『千葉県』52.4%、『群馬県』45.5%、『東京都』42.5%、『山梨県』42.9%、『神奈川県』41.3%、最も割合が低かったのは『静岡県』19.0%であった。

立別で全体を比較してみると『私立』50.8%、『公立』37.4%となり、私立の学校の所有率が高いことがわかった。ちなみに、公立の工業高校で「ガイガーカウンターを学校で自作した」というところがあった。

Q9 今後、どのような
防災関連情報が必要だと思われますか? ※複数回答

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アンケート回答301通中、219校から具体的回答を得た。回答を以下の10項目に分類。
(1)行政地域と連携
(2)連絡通信
(3)交通機関
(4)原子力放射能に関するもの
(5)物資やライフライン
(6)帰宅困難者対応
(7)被害情報
(8)災害時の対応方法
(9)避難場所情報
(10)その他

「被害情報」をあげる学校が21.5%、次いで「交通機関情報」10.2%、「行政地域との連携方法」9.9%と続く。「被害情報」には“正確な”“最新の”情報が求められている。

その他求められる情報
・学校に留め置く場合の基準。物資の備蓄状況(地元地域)
・学生に対しての細かいマニュアル
・その他の地域の情報がほしい
・学校や自宅から離れた場所で被災した時の避難経路や避難先の所在、家族との連絡方法
・災害発生時は、生徒を安全に保護者に引き渡すための情報をきめ細かく教えてほしい
・高校生がボランティアを行うことについて(防災ではなく、被害があった場合だが)
・各学校の防災マニュアルや具体的対策、備蓄、地域との連携などについての情報
 など

Q10 被災地を修学旅行先にすることをどう思われますか?

被災地を修学旅行先にすることをどう思われますか?

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被災地を修学旅行先にするための条件

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回答は、大きく分けると以下の5つに分類された。
(1)いいと思う
(2)条件によってはいいと思う
(3)よくないと思う
(4)どちらともいえない
(5)無回答

千葉県・東京都・山梨県を除き、「いいと思う」「条件によってはいいと思う」という回答が50%を超えている。特に、群馬県・埼玉県においては、「いいと思う」「条件によってはいいと思う」を合わせて70%以上である。

全体としては、「いいと思う」「条件によってはいいと思う」を合わせた回答が半数を占めた。「よくないと思う」の回答の中には、意義のあることではあるが、現時点では修学旅行先にすることは時期尚早であるというものもあった。

●被災地を修学旅行先にするための条件
「条件によってはいいと思う」の条件については、以下の5つに分類された。
(1)保護者の理解
(2)安全性の確保
(3)教育としての意義
(4)被災地の理解(受け入れ態勢)
(5)被災地支援

複数の条件をあげた学校もあったが、「教育としての意義」がトップであり、その中でも多かった意見は、「事前教育(指導)を行った上で」というものであった。

■アンケートにご回答いただいた高等学校およびご担当者の皆さま、ご協力ありがとうございました。この場を借りて、あらためてお礼申し上げます。

◎アンケートに関する詳細結果分析は、こちらをご覧ください。
(PDFファイル・676KB)

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