EYE's Journal

いま知りたい教育関連のテーマについて、ドリコムアイ編集部が取材・調査

23-1

シリーズ23 早期進路決定者はクラスにどんな影響をもたらすか
Part.1 
高等学校アンケート調査
概要・設問1~設問3

編集部
※組織名称、施策、役職名などは原稿作成時のものです
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 更新:

ドリコムアイ.net編集部では、2014年9月1日・2日両日、受験シーズンを目前に控える、関東1都6県と山梨、長野、新潟県の高等学校1,583校を対象にした「早期進路決定者のやる気づくり調査」を実施した。早期進路決定者に対して、受験生とのモチベーションの差異を感じるとする学校が、回答数の76%を超えた。

《 調査の方法 》
●実施(受付)期間:2014年9月1日~9月11日
●アンケート発送校数:1,583校
●有効回答数:202校
●回答率:12.76%
●調査主体:ドリコムアイ.net編集部

Q1 貴校の進学率を教えてください。
①大学 ②短期大学 ③専門学校 ④就職 ⑤その他(%)

アンケート回答校の進路の内訳を聞いた。有効回答ポイント数(P)の合計を100%として、各進路の割合を算出したのが上記図表1(無回答は計上していないため、合計は満点の20,200ポイントに満たない)。

大学へ進学する生徒の割合は56.1%、短期大学は5.0%、専門学校は17.4%、就職は14.5%となっている。「その他」は主に浪人と推定。

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上記とは別に、大学進学者の割合別に学校数を集計したのが上記図表2。

進路別の内訳は、生徒の大学進学60%以上の学校が103校(51.0%)、大学進学60%未満の学校が95校(47.0%)となっている。短期大学・専門学校進学者数は、いずれの学校においても60%未満となっている。

就職者が60%以上を占めている学校は12校(5.9%)、また、10%以上の就職者がある学校は72校(35.6%)となっている。

本アンケートの集計において、全体の集計のほかに①大学進学者60%以上(大学がメイン)の学校、②大学進学者60%未満(大学・短期大学・専門学校が混在)の学校、③就職者が10%以上の学校で分類し、内容を比較してみた。

Q2 進学者の入学方法はどのような割合ですか。
①一般入試 ②推薦入試 ③AO入試 ④学内推薦 ⑤その他(%)

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進学者の入学方法を聞いた(上記図表3)。有効回答ポイント数(P)の合計を100%とし、各受験方法の割合を算出している(無回答は計上していないため、合計は満点の20,200ポイントに満たない)。

一般入試で受験する生徒の割合が39.6%、推薦入試が29.6%、AO入試が19.1%、校内推薦が11.4%となっている。

推薦、AO、校内推薦の割合を合計すると60.1%となり、半数以上の生徒は推薦、AO入試で受験しているといえそうだ。

Q3 3年の夏~秋にかけてAO入試や推薦入試により、一般入試を受験する生徒より早めに進学先が決定した生徒と、これから一般入試を受ける生徒の間で、モチベーションの差を感じますか。①感じる ②感じない

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早期進路決定者とこれから一般受験を控えている生徒の「モチベーションの差」を感じるかを聞いた(無回答は計上していない)。

全回答数の76.2%が差異を感じるとしている。

グラフを比較してみると、進学先による差異はほとんど見られないが、大学進学者60%未満の学校では「感じる」79.8%で、全体の値(76.2%)より少し高くなっている。

■入試方法によるモチベーションの差

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入試方法によってモチベーションの差異を感じるかどうか、上記図表5の各項目の割合を見てみると、およそ7対2の割合になっており、各入試方法間では僅差であることがわかる(無回答は計上していない)。僅差の内訳を少し詳しくみてみよう。

全体の割合「感じる」76.2%を基本に比較してみると、一般入試では「感じる」77.3%で1ポイントほど高い。

推薦は「感じる」77.6%で一般入試よりさらに少し高くなっている。AO入試では「感じる」78.3%で、一般入試(77.3%)と比較すると1ポイント、さらに高くなっている。

一方、校内推薦では「感じる」74.7%で、全体(76.2%)より1.5ポイント低くなっている。

生徒の90%以上が一般入試で受験する学校の値を見てみると「感じる」47.1%、「感じない」52.9%となっており、差を「感じない」とする学校が全体(22.8%)より圧倒的に多い。

生徒の90%以上が推薦入試で受験する学校の値を見てみると「感じる」33.4%、「感じない」66.7%と、こちらも差を「感じない」とする学校が多い。

生徒の80%以上90%未満が一般入試で受験する学校の値を見てみると、差を「感じる」とする学校が88.2%で、90%以上の学校の値(47.1%)と比べると突然高くなっている。

推薦入試について見ると、80%未満の生徒が推薦で受験する場合、差を「感じる」と回答する学校が8割を超え、80%以上もしくは50~60%と半々の生徒が推薦で受験する場合には、差を「感じる」とする学校の値は60%以下になる。

以上のデータから、2割の生徒が他の生徒と異なった方法で受験すると、モチベーションの差異が生まれるといえそうだ。

Part.2 につづく》

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