東京の専門学校

都心の専門学校ならではの、特色ある学科やコースを取材

11-1

第11回 vol.1
製菓・カフェ経営科
(前編)

東京栄養食糧専門学校
(東京都世田谷区)
※組織名称、施策、役職名などは原稿作成時のものです
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全国から入学者を集める東京ならではの専門学校にスポットをあて、教職員インタビューを通じてそのカキュラムに迫ります。今回は「製菓・カフェ経営科」。スイーツと喫茶にスポットをあてた学科であることはその名称からわかりますが、そこではどのような学生が、どういったプログラムをもとに学んでいるのでしょうか。東京栄養食糧専門学校(東京都世田谷区)を訪ね、同科長の高橋ひろみ先生に聞きました。

▲高橋 ひろみ先生

――どういった入学者が多いのでしょう。

パティシエになりたいとか、ブーランジェ(パン職人)になりたいといった目標をもって入学してくる学生もいますが、多くは、将来飲食のお店を出したいなど、漠然とした思いで入学してきているようです。ただ、食べたり作ったりすることが好きというのはすべての学生に共通していますね。特にスイーツが大好き。そのためか、女子の入学者が多く、年によってばらつきはありますが、男子は2割程度です。

――カフェなどの店舗経営に必要な知識や技能を学ぶ学科、と考えていいですか。

そう考えていただいて間違いありませんが、経営学的な知識に重きを置いているわけではありません。喫茶や軽食メニューを提供する飲食店のオーナーとして身につけておきたい技能や知識を、体験的に学ぶことができるプログラムでカリキュラムを編成しています。

自分の店を持ちたいと思う人は少なくありませんが、それがどのような店なのか、その店舗コンセプトまで具体的にイメージできているかというと、そうでもない。でも、それは仕方のないことです。本格的なコーヒーを煎れることができるようになって、はじめてコーヒー通がうなるような本格コーヒーをセールスポイントにしようとか、お菓子を作る技術を身につけて、スイーツメニューに特徴のあるお店にしようといったアイデアが浮かぶわけですからね。

最近は、ペットボトルのお茶しか飲んだことがないとか、洋菓子というとコンビニのチーズケーキやアップルパイを連想してしまう、そんな人も少なくないようです。製菓・カフェ経営科では、本物を味わい、作ってみるところからはじめて、最終的にはオリジナルのレシピを考え、作り、実際に販売するまで、実践を通して学ぶことができます。

――販売もするのですか。

東京栄養食糧専門学校の校内には、レストラン営業の為のサービス実習室と営業許可をとった「カフェ・ラ・ターブル」という店舗があります。ここを使ったレストランサービス実習とカフェサービス実習で、自分で考えたレシピを披露し、販売もします。

お客様は他学科の学生や教職員、ご近所の方々。ランチタイムの時間にあわせて開店し、レストランではメインディシュにサラダとパン、デザートとお茶がついて500円、カフェではサラダやスープがついたサンドイッチやホットドックなどのランチプレートを200円で提供。あわせて焼き菓子や生菓子なども販売します。

メニューを考え、作るのはもちろん学生です。毎週1回の授業で、店長、焼き菓子担当、デザート担当、料理担当、ドリンク担当、そしてフロアサービス担当などの役割を決め、すべてのパートを体験できるようにシフトします。

《つづく》

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