進路や学部・学科選びのポイントを、センセイ・センパイにインタビュー。
シリーズ4 業界で活躍中のセンパイにきく
アコガレ★JOBインタビュー season 2
Part.8 自動車・航空(のりもの)業界
運転士
長津田電車区 運転士
大河内 要(おおこうち・かなめ)さん
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世の中のさまざまな職業の中から、人気の業界で活躍している21名(21職種)にインタビュー。それぞれの職業について、しごとの内容や、やりがい、面白さなどについて、語ってもらいました。「どんな人に向いているか」「なるにはどうすればいいか」など、これから進路を決めようとしている高校生に向けて紹介します。インタビュー動画も合わせてご覧ください。
駅員、車掌を経て
今は東急田園都市線の運転士
私の出身は九州の佐賀県です。高校は自転車で通学しており、電車のことはほとんど知らなかったのですが、知人が東急に勤めていることから同社を知り、高校の先生からも勧められて採用試験を受けました。
2006年に入社した私は、駅員として蒲田駅に4年間勤務しました。この勤務実績があると、車掌になるための試験が受けられます。
無事に合格して大井町線の車掌になったところ、大井町線は車掌と運転士が同じ職場なので、運転士と交流する機会が多く、せっかく車掌になったのだから運転士にも挑戦してみようと思うようになりました。そして乗務員登用試験を受けて合格し、訓練を経て、田園都市線に独車し、1年が経過しようとしているところです。
運転手の仕事は、言うまでもありませんが分単位、秒単位での行動が求められます。例えば、ある日の勤務は6時57分から14時27分までの乗務ですが、6時40分前くらいには出勤して準備し、渋谷駅と中央林間駅をそれぞれ3回ずつ行くことになります。当たり前ですが、安全かつ遅延のないように、注意を払います。
お客様の命をあずかる責任と
大きなやりがいがある
運転士の教習を受けると、電車の種類が多いこと、そして電車によって制動やブレーキの効き具合、ハンドル操作で微妙に違うことなどに気がつきます。混同してしまうので、とても苦労します。叱られることも多かったのですが、教えてられたことができるようになると、楽しくなってきます。
入社当時のことを考えると、自分が運転手になるなんて考えられませんでしたが、今では運転が好きです。
運転士として日々の運行をこなしていると、やはり本当にたくさんのお客様に利用していただいていることを意識します。それだけのお客様を、自分が電車を動かしてダイヤ通りに安全確実に目的地にお連れするのですから、ものすごくプレッシャーを感じます。責任はとても重く、仕事が終わった時は疲れますが、それだけに達成感というか、やりがいを感じます。
入社当時は実家が恋しくてホームシックになりました。駅員の仕事にも四苦八苦していました。でも同期に地方出身者が多かったので、仲間との人間関係に助けられたことはありがたいです。
やはり、運転士は視野が広い人が向いていると思います。そして臨機応変に対応できる人です。規則はちゃんとあるのですが、その規則の中で事態に応じた応用のできることが重要です。
勉強や車両の知識などもあるに越したことはありませんが、体力があって緊急時に柔軟に対応できることが大切ではないかと思います。