進路や学部・学科選びのポイントを、センセイ・センパイにインタビュー。
シリーズ4 業界で活躍中のセンパイにきく
アコガレ★JOBインタビュー season 2
Part.10 医療ビジネス業界
医療事務
総合新川橋病院 医事課
飯田 望美(いいだ・のぞみ)さん
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世の中のさまざまな職業の中から、人気の業界で活躍している21名(21職種)にインタビュー。それぞれの職業について、しごとの内容や、やりがい、面白さなどについて、語ってもらいました。「どんな人に向いているか」「なるにはどうすればいいか」など、これから進路を決めようとしている高校生に向けて紹介します。インタビュー動画も合わせてご覧ください。
病院は
さまざまな専門職に支えられている
私は2014年の新卒で入職しましたが、実は4年制大学へ行き、卒業後に専門学校に入学・修了してからの新卒です。大学時代はITを専攻し、専門学校では医療事務を学びました。
専門学校では、医療秘書検定準一級、診療報酬請求事務、歯科助手、調剤など、専門学校のカリキュラムで学べる資格については、一通り取得しました。
私は、実は医療事務に関心を持つまで、病院は医師と看護師しかいない世界だと思っていたのです。しかし、病院には様々な専門職の人たちがいて、医療を支えていることがわかり、驚きました。そして私たち事務方もその専門職の一つです。
医療事務の業務の主となるものは診療報酬の請求です。病院にかかる時に保険証を使うと思いますが、患者様は病院で受診料をお支払いいただくと共に、持参された保険証で賄われる受診料があり、その請求事務を行います。
私は窓口と事務所の仕事を半々ずつこなします。窓口では、初診の患者様のカルテ作成と再診の方の月一回の保険証確認です。また、診察後の患者様のファイルを会計に流すことや、予約の受付も窓口の仕事です。事務所では診療報酬の請求事務、そして保険証番号の入力ミスなどで返ってきてしまったものなどの再請求、そして日報の作成などです。
大変だったことは工夫で乗り切る
専門学校で身につけた手話も活かす
大変だったことは、やはり入職したばかりの頃です。どれぐらいの時間で仕事がこなせるかが未知数でしたから、作業時間のペース配分がとても難しかったのです。
その反省から、今ではやるべきことをリストアップして、やる日、やった日を書いてどんどん消しこんでいくようにするなど、工夫をして乗り切っています。おかげで時間通りにちゃんと進められています。
この仕事をして良かったなと思った時は、以前、聴覚障害者の患者様がいらしたときに、手話でお話させていただいたときです。手話は専門学校の授業で、病院で使う手話を教わりました。そのときの患者様は口の動きが読めるので、基本的には口頭と筆談で対応するのですが、手話で「おだいじに」とお伝えしたら「ありがとう」と返して下さいました。とてもうれしかったです。
医療事務は、その名の通り、事務作業が中心の仕事です。指定された時間までに、必要な書類を作成することが求められます。
やはり必要な知識を学ぶ姿勢のある人、正確にできるよう努めることのできる人、新しいことに対処できるよう、試行錯誤できる人などが望まれる職場だと思います。