進路や学部・学科選びのポイントを、センセイ・センパイにインタビュー。
シリーズ5 業界で活躍中のセンパイにきく
アコガレ★JOBインタビュー season 3
Part.11 子ども・教育業界
幼稚園教諭
菊地 隆大(きくち・りゅうだい)さん
公開:
更新:
世の中のさまざまな職業の中から、人気の業界で活躍している21名(21職種)にインタビュー。それぞれの職業について、しごとの内容や、やりがい、面白さなどについて、語ってもらいました。「どんな人に向いているか」「なるにはどうすればいいか」など、これから進路を決めようとしている高校生に向けて紹介します。インタビュー動画も合わせてご覧ください。
運動遊び体育の時間を担当
課外教室ではサッカーや体操の指導も
私は幼稚園教諭をしています。他の先生方は担任のクラスを持っていますが、私は「運動遊び」という体育の時間を受け持っています。担任を受け持っていない分、幼稚園の中では比較的自由に活動することができます。
私の一日ですが、朝は園の敷地の整備と安全点検から行います。ゆりかご幼稚園は広大な敷地にあり、とても自然の多いところですので、子どもたちが遊ぶ上で、危険がないかどうかを常に確認していきます。
子どもたちが登園すると、好きなところに行って遊ぶ「自由活動」という外遊びや、運動遊びという体育の時間を担当します。普通、「体育」というと跳び箱や鉄棒などをイメージされるかもしれませんが、当園では野山を駆け上がったりするなど、自然の中での活動が中心です。その中で跳び箱や鉄棒なども盛り込んでいきます。
また、当園はスポーツを指導する課外教室も行っております。課外教室がある日は、昼過ぎから午後5時半ごろまで、私はサッカークラブと体操クラブで子どもたちの指導に当たっています。
子どもたちから得られるものは
子どもが子どもたちの中で育っていく姿
里山教育を基本にする当園は、草刈りや腐った木の撤去など、子どもたちの怪我につながりそうなものはないか、気を付けなければなりません。そこで私は園内の環境整備も行います。自然が相手なので大変なことも多いのですが、やりがいを感じることがあります。
私が何か行動を指示したわけではないのに、子どもたちが自ら工夫して過ごすことができるのが嬉しく思います。例えば子どもたちは、遊具で遊ぶよりも、小枝を集めてみたりとか、雨が降ったらその水たまりにまたスコップで穴を掘って川を作ってみたりだとか、与えられたものではなくて自分で考えて遊ぶことが多くあります。
何もないところで遊ぶというのは、仲間との相談や工夫が無いと持続できないと思うので、そういう成長が随所にみられてくると楽しさを感じます。やはり、子どもたちが子どもたちの中で育っているという姿を見たときに、「ああ、やっててよかったなあ」と、幸せな気持ちになります。
私が与えるよりも、子どもたちから得られるものの方が大きいと思えるのがこの仕事です。
遊び心が旺盛で、型にはめずにまずはいろいろやってみよう、面白いことをしてみよう、という気持ちが大事だと思います。子どもや自然を相手にしていると、マニュアルでは対応できないたくさんありますから、ただ言われたことやっているだけでは、ここの現場は難しいでしょう。