進路や学部・学科選びのポイントを、センセイ・センパイにインタビュー。
シリーズ5 業界で活躍中のセンパイにきく
アコガレ★JOBインタビュー season 3
Part.13 スポーツ業界
スポーツトレーナー
宮本 健志(みやもと・たけし)さん
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世の中のさまざまな職業の中から、人気の業界で活躍している21名(21職種)にインタビュー。それぞれの職業について、しごとの内容や、やりがい、面白さなどについて、語ってもらいました。「どんな人に向いているか」「なるにはどうすればいいか」など、これから進路を決めようとしている高校生に向けて紹介します。インタビュー動画も合わせてご覧ください。
若手選手の体のケアとトレーニング
そして生活態度やマナーも指導
私は横浜DeNAベイスターズの二軍でスポーツトレーナーをしています。
主な仕事は、選手の体のケアと、トレーニングを指導ですが、若い選手には生活態度や、社会人としてのマナーなどの指導も必要です。高校生からプロの世界に入ってくると、まだ社会経験が乏しかったりするため、基本的な時間の厳守とか、使った物を片付けるなど、精神的な部分や生活面を指導する必要があるからです。
やはり、プロの野球選手としての自覚を持たせるための指導が不可欠だと思います。
かつてスポーツトレーナーは、ケガを予防し、回復させるためのマッサージや鍼治療といった医学的な知識や医療技術の方が求められたものですが、今は治療やマッサージがうまければいいというだけではなく、ウエイトトレーニング、ランニング、付随するようなトレーニングの動きの指導と共に、治療もできるといったオールマイティなトレーナーが求められていると感じます。
私は理学療法士という、医療従事者として勤務できる国家資格は持っていますが、民間のスポーツトレーナー資格も持っています。
チームの勝利に貢献できる喜びと
二軍の選手の成長を見守る醍醐味
私が入社した当初は選手をケアしたり、トレーニングに付き合ったりすることで、選手に感謝されることが嬉しかったと思いますが、今はチーム全体というか、個々の選手の成長だけではなく、チームの成長を考えるようになります。
やはりプロ野球の場合は、勝つことが大切です。優勝やCS争いをするくらい勝って、結果として現れてくるところが嬉しいです。
今年、私は二軍を担当していますが、二軍の醍醐味は、やはり選手を育てることです。
人間的な要素も含め、育成してきた選手が一軍で活躍するとやりがいを感じます。今年に関しては若手が台頭することが多く、二軍で一緒に頑張ってきた選手の結果が出せたというのは嬉しかったです。
理学療法士として病院に勤務していた頃は、患者様から先生と呼ばれたり感謝されたりということが多かったのですが、こちらは勝負の世界です。結果を出せない選手がいれば、責任を感じ、辛いこともありますが、それも含めて乗り越えていく仕事なのだと思っています。
トレーニング指導や治療に長けていることは大切ですが、ベイスターズにおいてはトレーナーも一つのチームとしてやっているので、全体を把握して見られる人間性が必要ですから「能力プラス協調性」です。そしてフットワークが軽く、知識や情報どんどん吸収していけるような人ですね。