進路や学部・学科選びのポイントを、センセイ・センパイにインタビュー。
シリーズ5 業界で活躍中のセンパイにきく
アコガレ★JOBインタビュー season 3
Part.17 調理・製菓・栄養業界
シェフ
譚 学彰(たん・がくしょう)さん
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世の中のさまざまな職業の中から、人気の業界で活躍している21名(21職種)にインタビュー。それぞれの職業について、しごとの内容や、やりがい、面白さなどについて、語ってもらいました。「どんな人に向いているか」「なるにはどうすればいいか」など、これから進路を決めようとしている高校生に向けて紹介します。インタビュー動画も合わせてご覧ください。
商社勤務の後、実家の中華料理店を継ぐ
見習い期間を経て調理師の資格を取得
私は主に調理の仕事をしていますが、店主ですので、メニューの検討や写真撮影、そして店の看板・ポスターなどのデザイン・制作など、諸々の業務もこなします。
かつて私は半導体を扱う商社で10年近く働いていました。その会社ではそろそろベテラン・中堅かというときに、サラリーマンを続けていくことに違和感を覚え、悩んだ時期があります。もともと祖父の代から料理屋をやっていましたので、将来的にはお店をどうかしなければという想いもあって、実家の方に戻ってきました。
料理店を始めるにあたり、調理師1名が必要です。当店では父が調理師でしたが、店を継ぐにあたり、将来的には必要になりますから、私自身も調理師免許を取得しました。
調理師の免許を取得するには、二つの道があって、料理の専門学校などを卒業するコースと、飲食店で数年の調理の実務経験を経て試験を受けるものがあり、私は当店での見習い期間と試験の受験で合格しました。サラリーマン時代から、繁忙期によく手伝っていたので、すんなりと引き継ぐことができたと思います。
商社時代の経験を生かし
DTPで広告戦略
私がこの店を任されるようになって、いろいろと新しいことにチャレンジしています。
ホームページやSNSなどのネット戦略とともに、メニューのデザインなどは私が料理を撮影し、自らパソコンで制作しています。
料理を提供する側として、お客様に満足していただける味やボリュームは必要なサービスですが、そのサービスを行う当店のことをお客様に知っていただくための努力も必要なのです。私が働いていた商社は、食品などとはまるで縁が無かったのですが、パソコンや広告のスキルは今につながっていると思います。
こうして作った広告ツールも、効果がすごくあったり、逆にまるで無かったりと、頑張って作ったことが必ずしも比例するわけではありません。効果が出なかったものがあると、すごく残念な気持ちになりますが、そういう失敗も次に活かすことができると思えば、さほどつらくはありません。
この仕事で嬉しいことは、やはり来店したお客様が「おいしかった」と喜んで下さることですね。やりがいも感じます。
お店ではたくさんのメニューがあり、それぞれ作り方があります。そしてお客様がいろいろな注文をされていくわけですから、調理場では様々なメニューを同時に調理します。やるべき業務を即座に把握し、お客様にできる限り早くお出しするといった判断力が重要だと思います。