おしえてセンセイ・センパイ!

進路や学部・学科選びのポイントを、センセイ・センパイにインタビュー。
シリーズ6 業界で活躍中のセンパイにきく

Part.9

アコガレ★JOBインタビュー season 4
Part.9 医療技術業界

認定看護師

JCHO東京新宿メディカルセンター
摂食・嚥下障害看護 認定看護師
内川 由香(うちかわ・ゆか)さん
※組織名称、施策、役職名などは取材当時のものです
公開:

世の中のさまざまな職業の中から、人気の業界で活躍している21職種の方々にインタビュー。それぞれの職業について、しごとの内容や、やりがい、面白さなどについて、語ってもらいました。「どんな人に向いているか」「なるにはどうすればいいか」など、これから進路を決めようとしている高校生に向けて紹介します。インタビュー動画も合わせてご覧ください。

摂食・嚥下障害看護の認定看護師である内川由香さん

副師長としての管理業務・診療補助と
摂食・嚥下障害に悩む患者さんのケア

私の所属は外来ですが、副師長としての管理業務や診療の補助を行っています。また、摂食・嚥下障害看護の分野で認定看護師の資格があるので、脳梗塞や脳出血などの病気で口から食事ができなくなった方や、飲み込めなくなった方が、安全で美味しい食事がとれるように指導やケアをします。

「嚥下(えんげ)」は飲み込むことを指します。嚥下のタイミングを間違うと、胃ではなくて気管に食物が入ってしまい、誤嚥性(ごえんせい)肺炎を引き起こし、命に関わる大変なことになります。

看護師の仕事は、所属や立場によって、幅広い業務があって、私は外来では医師と患者さんの円滑なコミュニケーションができるよう、主に診療補助を行っています。診療の補助は、典型的な「看護」とは少し違うため、看護をしているという実感がないかもしれません。

私は看護専門学校を出た後、大学院へ進学して看護を学問としてとらえる重要性を再認識しました。研究的な思考を培うと、様々な看護を知ることができると思います。

パソコンを使用したデータの管理も必須です

三食を食べられるようになって快復する喜び
力が及ばず、自らの技術を自問することも

私は看護師として患者さんに関わりますが、ある患者さんが食事をとることができず、お看取りになってしまうかなという方がいらっしゃいました。

しかし、私は摂食・嚥下障害看護の認定看護師ですので、その方にしっかりとケアをしたところ、徐々に改善して、三食とも食べられるようになり、退院して住み慣れた家に戻られました。その後も私が訪問しながらケアの継続を行うことになりましたが、お家に帰られて、穏やかにご家族と過ごされている姿をみて、本当に良かったなと、看護のやりがいを感じました。

食事を口で食べられるようになる方もいる一方で、食べられない方もいらっしゃいます。食事がとれないと、命を失うことに直結します。栄養が不足すると体が弱り、亡くなる患者さんもいらっしゃるということです。私たちがいくら頑張っても、食べるのは患者さんご自身です。私たちは様々な工夫をしますが、力が及ばないこともあり、私は何ができたのかなと自問したり、悲しんだり、もっと勉強しなきゃなと感じてしまいます。

看護師・副師長・認定看護師として
いくつもの業務をこなします

こんな人に向いている!

私は高校時代、さほど看護への憧れや志しを持っていたわけではありません。高い志しがなくても、この仕事に少し興味があって、実際に看護の世界に入ってからいろいろ学んで、経験を積んでいくことで、自分なりのやりがいを見つけていけばいいのかなって思います。

動画でインタビューを公開中です。
サムネイル画像をクリックすると動画が再生されます。
(音声が出ますのでご注意ください)

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