いま知りたい教育関連のテーマについて、ドリコムアイ編集部が取材・調査
52-1シリーズ52 新型コロナウイルス感染症拡大に伴う教育の動き
Part.1
4月末現在の動向
~9月入学議論、広がるオンライン授業~
公開:
2020年4月16日に政府が出した緊急事態宣言により、教育機関は大型連休終了5月6日までの休校措置がとられている。4月30日時点で休校の延長を発表している自治体もあり、今後の政府・自治体の発表が注視される状況にある。教育現場では長引く休校での学習の遅れを取り戻すべく、年間スケジュールや時間割などの対応を行っている。授業のオンライン化などの現状はどうなっているか。教育業界の動きをまとめた。
学習の遅れをどのように取り戻すか
新学期9月スタート議論
読売新聞は4月24~28日に高校を所管する47都道府県、小中学校を所管する46道府県庁所在地、政令市、東京23区の計121自治体を対象に調査結果を発表した。
休校で失われた授業時間の確保策(複数回答)については、「夏休み短縮」が最多の63自治体(52%)で、次いで、「修学旅行など学校行事の縮小」(59自治体、49%)、「土曜授業の実施・拡充」(34自治体、28%)だった。
(出典/読売新聞オンライン)
感染収束の目処によっては、緊急事態宣言や自粛期間の延長が見えないなか、生徒・保護者などから新学期の9月スタートを求める声が上がっている。
休みや行事を授業の補填にあてる措置をまとめる学校が多い中、生徒から悲痛な声が上がっている。奪われた生徒の貴重な時間はそのままでよいのだろうか。
朝日新聞EduAは、苦悩する生徒・教育現場の声を取材している。
教育関係者・自治体などでの賛否両論がわかれ就職時期なのさまざまな社会制度に影響するが、直面している生徒・教育現場の声に寄り添いコロナ後の社会を見据え、議論を注視していきたい。
オンライン授業活用は
進んでいるのか
多くの大学など教育期間がオンラインでの授業開始を発表するなか、小中高校はどうだろうか。
「小学生の子を持つ親の一人としては、プリントなどの配布物・自主学習のみでは限界があると感じる。WEB会議システムなどを利用した生徒と先生がお互いの顔見てコミュニケーションを提供している学校は、とても羨ましいところです」
ハーバー・ビジネス・オンラインでは、教育現場の取材し、休校措置に対応できる学校とできない学校、生徒の家庭環境よってオンライン授業が難しく、持つ者と持たざる者の教育格差を指摘している。
社会全体でオンラインでのやりとりが増えるなか、やはり教育現場もオンラインが今後の活路となるのではないか。
株式会社増進会ホールディングス(Z会グループ)のグループ会社、株式会社葵が80万人の中学生・高校生が利用するオンライン学習塾「アオイゼミ」の利用者に対して休校期間の学習実態について実施したアンケート調査によると、中高生の8割超が今後も「オンライン授業続けたい」の回答を得たと発表した。
今後編集部でも、生徒一人ひとりを支えている教員・保護者の皆さまため、各校対応や学習の取り組みを調査していく予定です。