EYE's Journal

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53-2

シリーズ53 令和3年度大学入学者選抜
Part.2 
総合型選抜の概要 
~AO入試から何が変わったのか~

文: 田中 美代
※組織名称、施策、役職名などは原稿作成時のものです
公開:

2021年度入試から、大きく変わった大学入試。前回紹介したように、令和3年度入試は「一般選抜」「総合型選抜」「学校推薦型選抜」の3方法で実施される。そのうち総合型選抜は、従来のAO入試から名称が変更されたものだが、名称以外にも変更点がある。今回はAO入試との違いを中心に、総合型選抜の概要を紹介しよう。

学力検査必須、
さまざまな選考方法により選抜

令和3年度大学入学者選抜実施要項によると、総合型選抜は「詳細な書類審査と時間をかけた丁寧な面接等を組み合わせることによって、入学志願者の能力・適性や学習に対する意欲、目的意識等を総合的に評価・判定する入試方法」と定義されている。

さらに具体的な実施方法として、

入学志願者自らの意志で出願できる公募制であり、入学志願者本人の記載する資料を積極的に活用する
入学志願者の意欲・適性等を重視した評価・判定に留意する
調査書等の出願書類だけではなく、大学教育を受けるために必要な知識・技能、思考力・判断力・表現力を適切に評価する評価方法を必ず活用する

ことを掲げている。

特に大きいのが、従来のAO入試ではほとんど無かった学力検査が必須になったこと。学力検査には、大学入学共通テスト、小論文等、口頭試問、プレゼンテーション、実技、各教科・科目に係るテスト、資格・検定試験の成績等があり、各大学・学部によりさまざまな選考方法が用意されることになる。

受験生本人が
積極的に自己アピール

また、受験生自身が書く資料(書類)も今まで以上に重視されるようになる。

総合型選抜は学校推薦型選抜のように高校の先生の推薦書の提出がなく、評定基準を設けていない場合も多い。その代わりに、資料(書類)や面接のなかで幅広い学力を問うように設計されるため、いかに自分をアピールするかがポイントとなる。

提出書類は大学により異なるが、主なものは

志望理由書 − 学部や大学を選んだ理由
活動報告書 − 高校時代の活動実績(部活動、生徒会、資格、地域、ボランティア、趣味、アルバイト等)
学修計画書 − 大学進学後に、どんな研究内容をテーマにどんな学びをしたいか
自己PR − 活動実績を踏まえた自己アピール

などが考えられる。ほかにも課題レポート(事前に大学・学部が設定した課題に対するレポートを提出させる)等を課すところも増えそうだ。

なお令和3年度入試では、新型コロナウイルスの影響を鑑み、出願開始が9月15日からと2週間後ろ倒しになった。判定結果は11月1日以降とされ、丁寧に時間をかけて選抜するという趣旨を踏まえた選考期間が確保されている。出願が昨年より1.5カ月遅くなったことで、昨年度まで設けていた「説明会参加必須」という条件をなくした大学も多いようだ。

また、大学によっては活動実績となる大会や資格・検定試験の対象期間を緩和するなどの配慮も見られる。

次回(Part.4)は具体的な出願条件・選考方法などについて紹介する。

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